内容説明
夜と戦争と死の時代であった20世紀に向けて立てられた終わりなき問いと答え。フッサールとハイデガーを継ぐ哲学者が民主的チェコと人類の歴史に残した遺産。
目次
歴史哲学についての異端的論考(前史的考察;歴史の始まり;歴史に意味はあるか?;ヨーロッパと、十九世紀末までのヨーロッパの遺産;技術文明は堕落したものか?そして、それはなぜか?;二十世紀の戦争と、戦争としての二十世紀;『異端的論考』への、著者自身の解説)
「フッサールにおける科学の技術化の危機と、ハイデガーにおける危機としての技術の本質」
著者等紹介
パトチカ,ヤン[パトチカ,ヤン][Patocka,Jan]
1907年、チェコ・東ボヘミア地方のトゥルノフ生まれ。プラハのカレル大学で学び、ソルボンヌに留学後、カレル大学で哲学博士の学位取得。1930年代にフライブルクでフッサール、ハイデガーに師事、カレル大学で大学教員資格を得る。ナチスのチェコ侵攻によって大学が閉鎖された後は高校教師となり、戦後、大学に戻るが、1950年にはチェコ共産党によって大学を追われ、マサリク研究所などに職をつないで1968年に復職するも、ソ連の軍事介入後の1972年にふたたび教職を解かれ、出版も禁止される。1977年、反体制運動の中心メンバーの一人となり、ヴァーツラフ・ハヴェル、イジー・ハーイェクらと共に「憲章77」を起草。その活動によって逮捕され尋問ののちに死亡
石川達夫[イシカワタツオ]
1956年東京生まれ。東京大学文学部卒業。プラハのカレル大学留学を経て、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。神戸大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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