出版社内容情報
幾世代もの建築家を啓発し続けてきた編集者・建築評論家、植田実の仕事を集成。写真・図版、各巻約400点収録。1966―1986年の批評。
全2巻
目次
I 1966-1976
住宅の発見
住宅診断
林雅子「三国邸」/生田勉「基一の家」/吉村順三「池田山の家」/鈴木恂
「JOH」/西原清之・弘子自邸「ミニマムハウス」/西沢文隆「西阪邸」/
藤木忠善自邸「すまい/サニーボックス」/宮脇檀建築研究室
「もうびぃでぃっく」/RIA「中野邸」/東孝光自邸「塔の家」/RAS「伊藤邸」
住宅設計の原則とその変容
シトローエン2CVの彼方に
都市への視線
構造から構成へ/遺棄された都市体験の反復/都市計画専門書の読み方/
庭師としての建築家/生活・生業の表現/都市における記憶と記録
イメージとしての独立住宅
総特集「カタログ『都市住宅』3」序/木製獣魚・石化草木/
「双対」の保守と前衛/書物の巨大家具化/建築計画における新たな博物学/
手づくり建築のイコノロジー
II 1977-1982
三つの王冠
プランへの還元――白澤宏規の二つの住宅
「向こうの世界」――渡辺豊和自邸を中心に
断片性の統合――黒川哲郎の「デザイン」
双面神 毛綱モン太
幻視者 磯崎新
切断面による連続の達成――池原義郎「所沢聖地霊園」
原さんの家
ブックレビュー
建築と音楽のあいだで/「場所」のアメリカ的特性/全巻の完結を待ちながら/酒場でロースを
建築家案内
原広司/中込清/毛綱毅曠/室伏次郎/山本理顕/富永譲/渡辺豊和/
海老原鋭二/象設計集団/吉田保夫
III 1983-1984
都市生活のイメージ
建築家の主張する家――「光と空間の広がり」を求めて
「洋館」再発見
「平凡パンチ」建築コラム
東京タワー/東孝光「聖書キリスト教会会堂」/丹下健三「赤坂プリンスホテル新館」/室伏次郎「千石の家」/同潤会アパート/高松伸「ARK」/戦後闇市の
空間/スーパーポテト「PASHU」/鈴木了二「成城ファースト」/第一工房
「マガジンハウス」/北岡節男「BASCO」/磯崎新「つくばセンタービル」/
東京都庭園美術館/吉田保夫「フレディズ・キッチン」/阿部勤「高樹邸 /
早川邦彦「中澤ホール」
HOUSING――「アサヒグラフ」住宅コラム
ヨーロッパみやげの住所表示板/自転車の置き場所/菜園わきのハンドメイド
ハウス/父と息子の部屋/門から玄関ホールまで/靴を脱がない部屋/屋根裏
部屋の再発見/窓から空間へ/清家清「タタミ」白書/東孝光の「食卓」/石と
土の飾り/斎藤義の「居間」/空に開かれた箱/緑の外壁仕上げ/緒方理一郎と
熊本の町並み/「ドライ」志向/「黒」の構成/書斎だけの家/見えない家、
見えない部屋/街と外壁のデザイン/三次元空間へ/室伏次郎の「タタミ」/
パーゴラをのせた家/二軒で一軒/壁と色彩の迷路/向かい合う部屋/虚の
ペントハウス/「白」の構成/庇とベンチ/ヒル・トップ・ビレッジ/24時間
建築/セラミックハウス/楕円の部屋/矛盾の表現/吉村篤一と京都の町屋/
不可解への方法/目神山の家々/神戸の生き物たち/生活の場をみつめて/
北国の住宅
現代都市空間の庭――ポストモダニズムと庭園の将来
磯崎新 「還元」への旅
MUSEUM-I/CONVENTION CENTER/CLINIC/CLUB HOUSE
マルチェロ・モランディーニ――ある建築学的デザイナーの仕事
パリの近代建築
IV 1985-1986
小さな部屋
陰画としてのヴィラ――藤井博巳「宮島邸」
こたつとヴィラ――内田繁+スタジオ80
住宅を解体していく住宅群
物質の先の建築的風景――安藤忠雄小論
内部に折り込まれる都市――ジョージ・オーウェル抜き書き集
建築時評
1985年の建築/槇文彦「スパイラル」/ミノル・ヤマサキの死/藤井博巳
「芝浦工業大学第2体育館」/香山壽夫「林原邸」/毛綱毅曠「釧路市立
東中学校」/原広司「田崎広助美術館」/象設計集団+計画技術研究所
「用賀プロムナード」/磯崎新「パラディアム」/仙田満「浜松科学館」/
建築この一年
ゼノンの矢のように――相田武文「積木の家」
隠された十字架――安藤忠雄「六甲の教会」
宇宙模型としての釧路――毛綱毅曠の作品と方法
吉阪隆正集4『住居の形態』解説
植田実
うえだ・まこと
1935年、東京に生まれる。早稲田大学第一文学部フランス文学専攻卒業。「建築」編集スタッフ、「都市住宅」(1968年創刊)編集長、「GA HOUSES」編集長などを経て、現在、住まいの図書館出版局編集長。建築評論家。著書『ジャパン・ハウス』(写真・下村純一 グラフィック社198/)『真夜中の家』(住まいの図書館出版局1989)『アパートメント』(写真・平地勲 平凡社コロナ・ブックス2003)『集合住宅物語』(写真・鬼海弘雄 みすず書房2004)『植田実の編集現場――建築を伝えるということ』(花田佳明との共著 ラトルズ2005)『建築家五十嵐正――帯広で五百の建築をつくった』(写真・藤塚光政 西田書店2007)ほか。2003年度日本建築学会文化賞受賞。
内容説明
伝説の雑誌「都市住宅」創刊以来、幾世代もの建築家を啓発しつづけてきた植田実の都市・建築・住宅批評をここに集成。「SD」「建築文化」「新建築」ほか専門誌での論考から、新聞各紙の建築時評、「太陽」「平凡パンチ」「家庭画報」ほか一般誌での連載コラムやエッセイまでを網羅。来たるべき“都市住宅”という測鉛に、日々生まれ出る同時代の作品群が遭遇した40年間の記録。写真・図版各巻約400点を付す。
目次
1 住宅の発見(住宅診断;住宅設計の原則とその変容 ほか)
2 三つの王冠(プランへの還元―白澤宏規の二つの住宅;「向こうの世界」―渡辺豊和自邸を中心に ほか)
3 都市生活のイメージ(建築家の主張する家―「光と空間の広がり」を求めて;「洋館」再発見 ほか)
4 小さな部屋(陰画としてのヴィラ―藤井博巳「宮島邸」;こたつとヴィラ―内田繁+スタジオ80 ほか)
著者等紹介
植田実[ウエダマコト]
1935年、東京に生まれる。早稲田大学第一文学部フランス文学専攻卒業。「建築」編集スタッフ、「都市住宅」編集長、「GA HOUSES」編集長などを経て、現在、住まいの図書館出版局編集長。建築評論家。2003年度日本建築学会文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 和書
- 環境・分析化学実験