内容説明
ペトラルカ、ヴァッラ、フィチーノ、ピーコ、ポンポナッツィ、テレジオ、パトリーツィ、ブルーノ。この偉大な8人の思想家は、14‐16世紀にわたるルネサンスの4つの時期と学派を代表していた。ヒューマニズム、プラトン主義、アリストテレス主義、それに新しい自然哲学である。ガレンと並んで今日のルネサンス研究の第一人者である著者は、この8人の生涯と思想を簡潔かつ平易な文章で、しかも細大漏らさず描き上げる。文法、修辞学、詩、歴史、道徳哲学をあつかう人文学(フマニタティス)の教師として、ヒューマニストの貢献はいかなるものであったか。フィチーノによるプラトンの翻訳は、思想史上どれほどの影響をあたえたのか。中世哲学の堅固な体系を解体し、新たな体系の時代、デカルトやガリレオの時代へと架橋したルネサンスの思想家の柔軟な思考は、本書によってはじめて明らかになる。美術史中心のルネサンス研究の欠落を埋めた本書は、思想史や科学史研究にも欠かすことのできない一冊となろう。
目次
1 ペトラルカ
2 ヴァッラ
3 フィチーノ
4 ピーコ
5 ポンポナッツィ
6 テレジオ
7 パトリーツィ
8 ブルーノ
付録 ルネサンス・ヒューマニズムの中世的先例
著者等紹介
クリステラー,P.O.[クリステラー,P.O.][Kristeller,Paul Oskar]
1905年ベルリンに生まれる。ハイデルベルク大学、フライブルク大学、マールブルク大学等で哲学や古典文献学を学ぶ。1928年ハイデルベルク大学でプロティノスに関する論文により学位を受ける。1934‐38年イタリアで暮らす。1939年アメリカ合衆国に移住。イェール大学やコロンビア大学で哲学を教え、1973年コロンビア大学の正教授を退職し、名誉教授となる。アメリカ・ルネサンス協会会長、アメリカ中世学会会長を歴任。1999年歿
佐藤三夫[サトウミツオ]
1929年神奈川県に生まれる。1961年東京教育大学大学院文学研究科博士課程哲学専攻単位修了。1973‐74年ローマ大学文学哲学部に留学。1984‐85年パドヴァ大学文学哲学部に留学。1977年東京教育大学より文学博士の学位を授与される。千葉大学名誉教授。東京大学、京都大学、東京外国語大学等のイタリア文学元講師。元イタリア学会会長
根占献一[ネジメケンイチ]
1949年熊本県に生まれる。1978年早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(文学)。学習院女子大学教授
伊藤博明[イトウヒロアキ]
1955年北海道に生まれる。1986年北海道大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程単位修得。埼玉大学教養学部教授
伊藤和行[イトウカズユキ]
1957年北海道に生まれる。1985年東京大学大学院理学系研究科科学史・科学基礎論専門課程博士課程単位修得。京都大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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