温暖化の“発見”とは何か

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温暖化の“発見”とは何か

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  • サイズ B6判/ページ数 262,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071341
  • NDC分類 451.8
  • Cコード C0040

出版社内容情報

地球温暖化問題はわかりにくい。どれくらい「危機」なのか? それが白か黒かで割り切れない問題なら、私たちは何を根拠にすみやかな対策を迫られているのか?

本書は地球温暖化の科学史をたどりなおす試みである。人間活動による“正味の”温暖化が科学的に認められ、その影響が危惧すべきものと認められるまでには、いくつもの歴史的な研究成果が蓄積されなければならなかった。地質学/地球物理学上の新知見、シミュレーションによる気候モデルの進歩、急速な気候シフトが起こりうる動的な地球システムという新パラダイムなどだ。それらが量的に信頼できるほど精密になることも必要だった。少数の決定的なデータから「定説」ができるほど話は単純ではない。

温暖化研究の基石となった科学的事件の多くが、研究者たちの苦心や興奮とともに、この一冊の中で明快に紹介されている。彼らの体験した温暖化〈発見〉の過程を追体験することで、私たちも温暖化とはいかなるものかを、ようやく〈発見〉できる。

温暖化を「一時的な問題」「データを政治的・恣意的に使った科学的虚構」とする異論は今日も消えない。それは研究分野が科学的に健全に営まれていれば当然のことだろう。だがそのような専門的な論争の言わば“断片”が、各種メディアを通じてひとり歩きし、地球環境に関する誤解と混乱を煽るのはやっかいだ。本書はそれに振り回されない公平かつ明晰な事実認識を得るための、最初の拠りどころとして格好の一冊である。


スペンサー・R・ワート(Spencer R. Weart)
科学史家。アメリカ物理学協会・物理学史センター長。1942年生まれ。1963年に宇宙物理学を専門として博士号を取得後、カリフォルニア工科大学のフェローとしてウィルソン山天文台で研究に従事。1971年からは科学史の分野に転向し、カリフォルニア大学バークレー校の歴史学科に籍を移す。1974年から現職。著書に、 Scientists in Power(1979)、Leo Szilard: His Version of the Facts(1980、編著)〔邦訳『シラードの証言』、みすず書房、1982〕、History of Physics(1985、共著)〔邦訳『歴史をつくった科学者たち』〈1、2〉 丸善、1989〕、Nuclear Fear: A History of Images(1988)、Out of the Crystal Maze: Chapters from the History of Solid State Physics(1992、編著)、ほか多数

増田耕一(ますだ・こういち)
1957年生まれ。専門は大気水圏科学、とくに全地球規模のエネルギーと水の循環。東京大学理学部地球物理学教室助手、東京都立大学理学部地理学教室助教授を経て、現在、海洋研究開発機構 地球環境フロンティア研究センター 水循環プログラムサブリーダー、慶応義塾大学環境情報学部非常勤講師。著書に(いずれも部分を分担執筆)、『図説環境科学』(朝倉書店, 1994)、『気候変動論』(岩波書店, 1996)、『GIS-地理学への貢献』(古今書院, 2001)、『第四紀学』(朝倉書店, 2003)。

熊井ひろ美(くまい・ひろみ)
翻訳者。訳書に、キャメロン・マケイブ『編集室の床に落ちた顔』(国書刊行会、1999)、アン・サイモン『X-ファイルに潜むサイエンス』(文一総合出版、2002)、ニック・トーシュ『ダンテの遺稿』(早川書房、2003)、マレー・ウォルドマン&マージョリー・ラム『ハンバーガーに殺される』(不空社、2004)などがある。

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関連書:
『地質学の歴史』
『環境の思想家たち』
『人間と適応』
『動物の歴史』
『地球に未来はあるか』

内容説明

「気候変化の科学における最重要論文のうちほぼ1000編の中で点と点をつなぐことを試みた」。地球温暖化の科学を公平な視点で要約した、信頼できる科学史。

目次

第1章 気候はいかにして変わりうるのか?
第2章 可能性を発見
第3章 微妙なシステム
第4章 目に見える脅威
第5章 大衆への警告
第6章 気まぐれな獣
第7章 政治の世界に入り込む
第8章 発見の立証

著者等紹介

ワート,スペンサー・R.[ワート,スペンサーR.][Weart,Spencer R.]
科学史家。アメリカ物理学協会・物理学史センター長。1942年生まれ。1963年に宇宙物理学を専門として博士号を取得後、カリフォルニア工科大学のフェローとしてウィルソン山天文台で研究に従事。1971年からは科学史の分野に転向し、カリフォルニア大学バークレー校の歴史学科に籍を移す

増田耕一[マスダコウイチ]
1957年生まれ。専門は大気水圏科学、とくに全地球規模のエネルギーと水の循環。東京大学理学部地球物理学教室助手、東京都立大学理学部地理学教室助教授を経て、海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センター水循環プログラムサブリーダー、慶応義塾大学環境情報学部非常勤講師

熊井ひろ美[クマイヒロミ]
翻訳者
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感想・レビュー

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翔亀

49
原著2003年。もう13年もたってしまったのが悲しい。地球温暖化のような目に見えず、何十年後の将来のことで、根拠となる複雑な推論とデータが科学者にしか理解できないテーマが、人類の共通の課題と認識されたことは、まさに「人類にとって驚くべき進歩だった」。こう述べた温暖化の科学史。本書は、「慈悲深い自然」により常に安定的とされた気候観が、過去の気候の歴史の解明(この千年は地球史上稀に見る安定期だったことがわかる)や、気候学・地質学・地球物理学・海洋学・生物学といった各分野が協力する事により、やっとのことで到達↓2016/07/18

belier

4
2003年に原著が出版された気候温暖化問題の科学史。60年代は寒冷化していたこともあり、70年代前半までは科学者の間でも、温暖化か寒冷化か意見が分かれていたらしい。そういえば子どもだった大昔、近未来は氷河期が来るという話が主流だった気がする。まず科学者は気候に人類が影響を与えうるという考えを受け入れ、80年代は地球の気温が上昇したため温暖化を肯定するのが主流になり、80年代末、熱波や嵐や洪水が21世紀に頻発する可能性を明らかにした。当然だろうが、この分野に重要な貢献をした真鍋淑郞氏の研究も紹介されている。2021/11/20

takao

2
ふむ2023/05/08

rikoxyma

0
「それでも、不確かさの最大の源は、いまや科学にはない」2022/09/05

samurai

0
温暖化は作られたものなのか? 根拠があるものなのか?2022/04/15

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