音楽のエラボレーション (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 196,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071150
  • NDC分類 760.4
  • Cコード C0073

内容説明

グレン・グールドとは、コンサートとは、西欧クラシック音楽とは何か?社会と音楽との相互越境関係をみごとに練り上げた、真の知識人がおくる驚異の批評。

目次

1 厳粛な非日常性としてのパフォーマンス
2 音楽における脱領域的要素について
3 旋律、孤独、肯定

著者等紹介

サイード,エドワード・W.[サイード,エドワードW.][Said,Edward W.]
1935年11月1日、イギリス委任統治下のエルサレムに生まれる。カイロのヴィクトリア・カレッジ等で教育を受けたあと合衆国に渡り、プリンストン大学卒業、ハーヴァード大学で学位を取得。コロンビア大学英文学・比較文学教授を長年つとめた。2003年9月歿

大橋洋一[オオハシヨウイチ]
1953年名古屋市に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。専攻、英文学。現在、東京大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

1959のコールマン

18
☆は保留。評価が高いので読んでみたが、どうも私には合わない本だったようだ。クラシックのみならず音楽研究本+人文系社会学本をある程度読んだ人間にとっては「常識内の事」をわざと延々回りくどく分かりにくく書かれているような印象で(翻訳のせいか?)、特にエドワード・サイードだから書けた!という部分が無い。それはお前の読み方がダメだからだと言われればそうかもしれないが、少なくとも私には退屈な読書の時間だった。音楽研究本を読み散らかした、いわばすれた読者じゃなければ楽しめたかもしれないが。時間をおいて再読しよう。2019/06/29

トーニ

3
初エドワード・サイード。サイードといえば、文学理論の人というイメージがあるので、なんとなくとっつきにくかったが、「グレン・グールドとは、コンサートとは、西欧クラシック音楽とは何か?」という宣伝文句のキャッチーさに惹かれて買ってしまった。グールドの主張や議論を、「田舎の素朴な哲学者のぎこちなく退屈な話」と位置付けつつも、「究極の催事」としてのグールドの演奏が、劇場的な空間を拡張し、変貌したものなのだということを論じている。2014/11/28

マッキー

1
音楽が社会から自律しているという考えに異を唱える本。音楽が精神性だとか美的感覚などの個人的な価値判断のみにおいて語られることが多いなかで、そのような私的な聴取体験ですら、公的領域の影響を受けている。私的領域と公的領域、音楽と社会が絡まり合うことで互いがエラボレートされていく。クラシック音楽がテーマだけどまったくクラシックについての知識がなくても読みやすい。2011/02/02

akiu

0
音楽の社会に対する色々な関わりについて言及された本。音楽が社会から隔絶されることなく、相互的に影響を与えているという主張は、本書ではクラシックについてのものですが、ポップミュージックを中心とした個人的体験を振り返ると、理解しやすくすんなりと入ってきます。現代において、昔の曲を演奏することが、(たとえそのまま演じたとしても)当時とは異なった意味を必ず持っている、という感じでしょうか。他、非日常化としてのコンサートや、演奏の専門化といった言及が、とりわけ面白いと思いました。2011/05/09

千葉さとし

0
音楽そのものについての話にとどまらず、広く社会の中で音楽を位置付けなおす、ということかな。書中で何度となくパラフレーズされる「エラボレーション」の概念を、こっちもこれから転がしてみよう…2011/04/09

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