内容説明
住まわれた歳月から、「建築」が見えてくる。同潤会アパートから代官山ヒルサイドテラスまで、首都圏の代表的な集合住宅を集大成。東京地誌、生活史としての建築遺産の記録。
目次
序章 都心のモードを窓ごしに―同潤会青山アパート
戦前篇(旧東京市営古石場住宅;清澄 旧東京市営店舗向住宅;同潤会清砂通アパート ほか)
戦後篇(都営戸山アパート;都市公団 集合住宅歴史館;阿佐ヶ谷テラスハウス ほか)
終章 二〇〇四年、初春
著者等紹介
植田実[ウエダマコト]
1935年、東京に生まれる。早稲田大学第一文学部フランス文学専攻卒業。「建築」編集スタッフ、「都市住宅」(1968創刊)編集長などを経て、現在、住まいの図書館出版局編集長。建築評論家。2003年度日本建築学会文化賞受賞
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感想・レビュー
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二戸・カルピンチョ
29
古い集合住宅、私の憧れです。懐古主義、といえばそうかも知れない。あのー、二階堂のCMとか好きですし。んまあ兎に角ですね、建物というのはやはり人と共にある歴史なんですよ。そこにその建物があるというのは必然なんだと思いましたね。植田さんの文章も冷静と情熱の間で書かれていてよかったですし、鬼海さんの写真がもうね、最高。特に同潤会のアパート達はすごい。その中でも大塚女子アパートは、ああ、住みたい。住みたかったな…もう無いなんてな。写真を見ただけで、私に具わる器官や細胞がぶわっとなる。2021/11/29
iwtn_
5
東京の集合住宅を写真とエッセイで紹介する本。同潤会という存在やコーポラティブハウスという言葉を知った。都市において住宅は集まらざるをえず、しかし人が集まることで都市となったのだ。しかし、現在の都心部では住人のいない商業ビルかタワマンが林立する。エレベーターで移動する隣人と顔をあわせない生活は気楽ではあるが、それはスプロール化した地方・郊外と何が違うのか。そんな考えを持ちつつ読んだ。歴史的な集合住宅を眺めながら、人が人らしく暮らせる可能性を見た気がした本だった。地図にまとめたので、行けるところは行ってみる。2023/07/02
takao
2
ふむ2023/05/11
たけぽん
2
古い集合住宅の写真が好きなのです。
takasho0315
1
建物の歴史には人の歴史あり、住まいにはすごくパワーがある。2021/02/01