ナボコフ伝―ロシア時代〈下〉

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  • サイズ A5判/ページ数 p361/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622070726
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ナボコフの祖国、言語、愛について、今明かされる真実の「想い」。

ナボコフの生涯と運命を振り返ると、「どんな試練もその才能を十分に発揮させるために仕組まれていたように」みえる。そしてさらに――「この『評伝』のすぐれた面は、新たに明らかにされたくわしい伝記事実と、広い歴史的視野からのその生き生きとした描写にとどまるものではない。ここでは、ナボコフの作品分析にも多くのページが割かれている。しかもその対象は、未刊行の小品にいたるまでほぼ全作品におよんでおり、ナボコフの作品世界の全貌を知るうえで、またとない手引きといえるだろう」(「訳者あとがき」より)。

その生涯の軌跡と特異な作品世界が呼応しあい、いまだ誰もが目にしたこともないような文学的実験が行われていた。ここに、アメリカ文学やロシア文学といった固定された分野を横断し、活性化する「世界文学」の広大な地平がひらかれている。

Brian Boyd (ブライアン・ボイド)
1952年、北アイルランドのベルファーストに生まれる。5歳の時ニュージーランドに移住。16歳でナボコフの長篇『青白い炎』に出会い、以後ナボコフに魅入られる。ナボコフと『アーダ』に関する研究でトロント大学より文学博士号を取得。オークランド大学英文科大学代表特任教授。本書『ナボコフ伝 ロシア時代』(1990)は4ヶ国語に翻訳されドイツ、ニュージーランドで賞を受けたほか、ニューヨークタイムズ、タイム等多数の新聞雑誌の年間優秀図書に選ばれた。主要著書として、本書の続編である『ナボコフ伝 アメリカ時代』(1991)の他、『「アーダ」--意識の場所』(1985/2001)、『「青白い炎」--芸術的発見の魔術』(1999)などがある。

諫早勇一(いさはやゆういち)
1948年茨城県に生まれる。東京大学教養学部教養学科(ロシア分科)卒業。1974年同大学院人文科学研究科(比較文学比較文化)博士課程中途退学。現在 同志社大学言語文化教育研究センター教授。専攻は近代ロシア文学、とくにロシア亡命文学。訳書 『ナボコフ短篇全集I・II』(共訳)(作品社)ほか。主な論文 「ナボコフとプラハ」(『言語文化』第4巻第4号)、「亡命作家の誕生 ナボコフ小伝--アメリカ移住まで」(『ユリイカ』第23巻第11号)ほか。

内容説明

『ディフェンス』『賜物』など相次ぐ傑作の執筆、ヒトラーの政権掌握と第二次世界大戦勃発による新天地アメリカへの脱出…。プルースト、ジョイスと並び称されるナボコフの決定版伝記。完結。

目次

第2部 ヨーロッパ(作家ナボコフ;『ディフェンス』;否定と肯定―ベルリン、一九二九‐三〇年;明るい机と暗い世界―ベルリン、一九三〇‐三二年;はるかな展望―ベルリン、一九三二‐三四年;翻訳と変容―ベルリン、一九三四‐三七年;移住に向けて―フランス、一九三七年;『賜物』;赤貧―フランス、一九三八‐三九年;出口を求めて―フランス、一九三九‐四〇年)

著者等紹介

ボイド,ブライアン[ボイド,ブライアン][Boyd,Brian]
1952年、北アイルランドのベルファーストに生まれる。5歳の時ニュージーランドに移住。16歳でナボコフの長編『青白い炎』に出会い、以後ナボコフに魅入られる。ナボコフと『アーダ』に関する研究でトロント大学より文学博士号を取得。オークランド大学英文科大学代表特任教授。『ナボコフ伝ロシア時代』(1990)は4か国語に翻訳されドイツ、ニュージーランドで賞を受けたほか、ニューヨークタイムズ、タイム等多数の新聞雑誌の年間優秀図書に選ばれた

諫早勇一[イサハヤユウイチ]
1948年茨城県に生まれる。東京大学教養学部教養学科(ロシア分科)卒業。1974年同大学院人文科学研究科(比較文学比較文化)博士課程中途退学。現在同志社大学言語文化教育研究センター教授。専攻は近代ロシア文学、とくにロシア亡命文学
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