出版社内容情報
趣味のよろしきを得て、書巻の気あり。『ユリシーズ』仏訳監修者・大読書人による理想の読者論。
内容説明
『riche amateur』、趣味のよろしきを得て、書巻の気あり。『ユリシーズ』の仏語監修者にして蔵書2万5千冊の大読書人が説き語る『理想の読者』への道程と愉楽。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
no.ma
17
「だが突然、私は読書のことを考えた。読書がもたらしてくれるあの微妙・繊細な幸福のことを。それで充分だった、歳月を経ても鈍ることのない喜び、あの洗練された、罰せられざる悪徳、エゴイストで清澄な、しかも永続するあの陶酔があれば、それで充分だった」コーベブックス(p.6)。どんなに難しい局面に立たされても、私には本がある。読書がある。2022/09/18
Don2
9
読書に浸れ、浸り続けてインテリになり、最後はそっといい本を友人に勧めながら生きていこう、といった内容の本。言ってることは結構強いインテリ礼賛なんだけど、タカ派ではない。解説によると、著者は"riche amateur"たることを好んでいたとのこと。ラルボーさんのご両親は実業家で大変金持ちだったそうで、そこだけ読むと"ケッ"って感じなんだが、しかし脳溢血で倒れ文業がままならなくなった後も資産を売りながらriche amateurを追求したというところを読むに至り、一本筋が通ってるなとも。2025/09/20
無能なガラス屋
7
恐らく、「万人に開かれた貴族階級」への読書歴程という考えをぼんやりとでも認識している人は、読書好きの中でも一握りだろう。この本は、気付いている少数派と、気付いていない、恐らく気付くこともない人とを分ける試金石である。2020/06/29
ちゅん
7
「あなたたちが読書をするのは、『仕事に必要であるから』『虚栄心があるから』『読書していることによる承認欲求があるから』だ。読書そのものをあなたたちは本当にしたいのか?」と問われる読書論の本です。ラルボーの指摘は私達が読書をする理由を看破していますね。2018/01/02
Murakami Bizen, Tokyo
6
読書好きにはたまらない一冊。毎年、年始に読むことにしている大切な本。2022/01/02




