出版社内容情報
「毎朝、体操している。ラジオ体操をもとにして自分で工夫した。女子高の体育の先生と飲み屋で知り合って、教えてもらったのもつけ加えた。わが名の頭文字をとってIO式と称している。ちょっぴりITシステムと似ていなくもない……体操しているとすぐにわかるが、頭だけ仲間外れである。単に上にのっているだけ、へんに重い分ジャマになるくらいのものだ。だからこそ、つねづね気にかけてきた。頭のほうも毎日、のばしたり、ひっぱったり、もみほぐしたりしなくてはなるまい……このエッセイ集は、そんな思いから自分に課した体操の成果である」(あとがき)。
人生とは何か? こう正面切って尋ねられたら、たぶん誰でも答えに窮するし、だいいち照れくさい。では、どうするか? 論より証拠、実物を示すに如かず。さいわい、ここに〈生きた〉見本が歩いている。居酒屋や旅館・医者とのつきあい方から野宿・金銭・悟り方まで、あちこちをゆったり歩き回り、ふと小さな事件や風景にこだわる。人生百般、IO式の大人の生き方、〈頭の体操〉入門。
ドイツ文学者の池内さんが、1998年から2年にわたって書いたものから25篇を選び、「昔ながらの万年筆と、定規と消しゴムが仕事仲間だった」と、写真もカットも自作の、『遊園地の木馬』に続くエッセイ集。
書評情報:
松山 巌さん/2001年の3冊・朝日新聞2001.12.30
池内 紀(いけうち・おさむ)
1940年、兵庫県生まれ。ドイツ文学者。主な著訳書『諷刺の文学』(白水社)、『ウィーンの世紀末』(白水社)、『道化のような歴史家の肖像』(みすず書房)、『カフカのかなたへ』(青土社)、『海山のあいだ』(角川文庫)、『ザルツブルク』(ちくま文庫)、『ぼくのドイツ文学講義』(岩波新書)、『見知らぬオトカム』(みすず書房)、『カフカ短編集』『カフカ寓話集』(岩波文庫)、『リヒテンベルク先生の控え帖』(平凡社ライブラリー)、『遊園地の木馬』(みすず書房)ほか。
内容説明
庭の一畳間に寝ころんでミミズを眺め、安直な居酒屋で一人とりとめなく哲学する。金銭から悟りまで、人生百般、精神のコリをもみほぐす「頭」の体操。
目次
一畳間の天下
なじみの店
なぜ悟れない
毛の効用
宿とカンコ鳥
人の顔
商いの不思議
使い捨て
途中下車
金が敵〔ほか〕
著者等紹介
池内紀[イケウチオサム]
1940年、兵庫県生まれ。ドイツ文学者、おもな著訳書『諷刺の文学』(白水社)『ウィーンの世紀末』(白水社)『道化のような歴史家の肖像』(みすず書房)『カフカのかなたへ』(講談社学術文庫)『海山のあいだ』(角川文庫)『ザルツブルク』(ちくま文庫)『ぼくのドイツ文学講義』(岩波新書)『見知らぬオトカム』『遊園地の木馬』『ちいさなカフカ』(みすず書房)『姿の消し方』(集英社)『カフカ短篇集』『カフカ寓話集』(岩波文庫)『リヒテンベルク先生の控え帖』(平凡社ライブラリー)ゲーテ『ファウスト』(集英社)カフカ『失踪者』『審判』(白水社)ほか
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