出版社内容情報
ナボコフが、アメリカで書いた初めての小説。独裁政治がはじまって運命を弄ばれる大学教師と幼い息子をめぐる、愛についての美しい“ファンタジー”。ナボコフにしては珍しく自身の亡命の悲しみが染み込んだ作品で、最もリクエストの多かった作品である。
内容説明
本書には、白痴的で卑劣な体制に直接起因するある反映が認められる。独裁政治や拷問の世界、ファシストやボルシェヴィキ、俗物思想家やブーツを覆いた乱暴者たちの世界の反映が。…主要なテーマは、愛に満ちたクルークの心の鼓動、深いやさしさが蒙りやすい苦悩である。
著者等紹介
ナボコフ,ウラジーミル[Nabokov,Vladimir Vladimirovich]
サンクト・ペテルブルグに生まれる。裕福な家庭環境で育ったが、ロシア革命時に一家でロシアを脱出。ケンブリッジ大学を卒業後、ベルリン次いでパリにおいて亡命生活を送る。その間に『キング、クィーン、ジャック』(1928年)、『暗箱』(1932年)、『絶望』(1936年)等によってロシア語作家としての地位を築く。1940年、ナチス・ドイツの侵攻直前にパリを脱出、アメリカに移る。英語作家に転身、大学で教えながら『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』(1941年)、『賜物』(ロシア語版1952年、英語版1963年)等を発表。代表作『ロリータ』(1955年)によって世界的な名声を得て後は、スイスに移って著作に専念。『青白い炎』(1962年)、『アーダ』(1969年)等を発表。鱗翅目研究者としても知られる
加藤光也[カトウミツヤ]
1948年、秋田県に生まれる。1971年、一橋大学法学部卒業。1975年、東京都立大学大学院人文科学研究科英文学専攻博士課程中退。現在東京都立大学人文学部教授。編著に『今日の世界文学』(放送大学教育振興会、1994年)、訳書にジュリアン・バーンズ『太陽をみつめて』(白水社、1992年)、アンジェラ・カーター『夜ごとのサーカス』(図書刊行会、2000年)など
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感想・レビュー
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