E.M.フォースター著作集 〈全13冊〉

E.M.フォースター著作集 〈全13冊〉

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  • サイズ B6判/ページ数 13冊
  • 商品コード 9784622047391
  • Cコード C0397

出版社内容情報

小説の名人(丸谷才一)が紡ぐ豊穣な時間
不思議な目利き(中井久夫)、信頼する先達(鶴見俊輔氏)、破局時代における品位ある健全(藤田省三氏)――この稀有な作家に捧げられた評言である。20世紀イギリス最良のクリティックとヒューモア、リベラルな精神の表徴を、本邦初訳・新訳でおとどけする。

-全12巻・別巻1-

第1巻:ロンゲスト・ジャーニー
 川本静子訳
 人生における象徴的瞬間の意味を主人公リッキーの人間関係に探った、著者が最も愛した長篇。
 1994年刊 四六判・480頁・\3800

第2巻:眺めのいい部屋
 北條文緒訳 
 ルーシーとジョージの対立・結婚を通して、偽善と真実、人間の自由を軽妙な筆致で描いた佳作。
 1993年刊 四六判・352頁・\4000

第3巻:ハワーズ・エンド
 小池 滋訳
 楡の木が風に揺れるハワーズ・エンド邸を舞台に《英国の運命》の破綻と再生を描いた代表的長篇。
 1994年刊 四六判・568頁・\4000

第4巻:インドへの道
 小野寺 健訳
 英国とインドの対立を軸にして、帝国主義・人間とのつながり・人間と宇宙を見事にとらえた傑作。
 1995年刊 四六判・474頁・\5000

第5巻:短篇集1 -天国行きの乗合馬車
 小池 滋訳 
 牧神パンからSF物語まで、現代の病弊を鋭く風刺するファンタジーに満ちた傑作12篇を集成する。
 1996年刊 四六判・360頁・\4000

第6巻:短篇集2 -永遠の命
 北條文緒訳
 「永遠の命」「あのときの船」等、没後刊行され、『モーリス』につながる同性愛などを扱った14篇。
 1995年刊 四六判・400頁・\4000

第7巻:ファロスとファリロン/デーヴィーの丘
 池澤夏樹・中野康司訳
 アレクサンドリアとインド――著者に最も深い影響を与えた二つの土地をめぐるエッセーと回想。
 1994年刊 四六判・360頁・\3800

第8巻:小説の諸相
 中野康司訳
 ストーリー、登場人物からパターンとリズムまで小説の仕組みを語り明かした〈小説論〉の古典。
 1994年刊 四六判・396頁・\3300

第9巻:アビンジャー・ハーヴェスト 1
 小野寺 健・川本静子・小池 滋訳
 イギリスの国民性からオースティン、プルーストの文学まで、社会とさまざまな本を論じた24篇。
 1995年刊 四六判・264頁・\3500

第10巻:アビンジャー・ハーヴェスト 2
 小野寺 健・川本静子・小池 滋訳
 ギボンやヴォルテール等の人物論から東洋・インドへの考察、野外劇まで、示唆的エッセー23篇。
 1995年刊 四六判・2901頁 ・\3700

第11巻:民主主義に万歳二唱 1
 小野寺 健・川本静子・小池 滋訳
 「私の信条」「反ナチ講演」「オーウェル」など著者の個人主義とリベラリズムの真髄を示す30篇。
 1994年刊 四六判・330頁・\3600

第12巻:民主主義に万歳二唱 2
 中井久夫・北條文緒・川本静子訳
 エリオット、カヴァフィス、ウルフなどの作家論に加え、インドやケンブリッジを語る37編を収録。
 1994年刊 四六判・330頁・\3600

別巻:E.M.フォースター評伝
 F.キング著 辻井忠男訳
 生い立ちから没後の評価まで、知的交友をはじめ同性愛・歴史を交えつつ生涯を描破。図版多数。
 1995年刊 四六判・272頁・\3800


Edward Morgan Forster(エドワード・モーガン・フォースター)
1879年ロンドンに生まれる。建築家の父親は彼が1歳1か月の時に亡くなり、以後母親の手で育てられる。パブリック・スクール(トンブリッジ校)を経て、1897年ケンブリッジ大学キングズ・コレッジに入学し、最初は古典語、ついで歴史を専攻する。G. L. ディキンソンと知り合うと共に、「使徒会」に参加。これは後に「ブルームズベリ・グループ」に発展する。1901年に大学を卒業し、イタリアやギリシアを旅行、小説の想を得る。1905年に『天使も踏むを恐れるところ』を出版、続いて『ロンゲスト・ジャー二ー』『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』を刊行。1912年に最初のインド旅行、1915年国際赤十字の仕事に志願し、アレクサンドリアに赴任する。1923年に『ファロスとファリロン』、1924年『インドへの道』、1927年『小説の諸相』、1928年短篇集『永遠の瞬間』をそれぞれ刊行。1935年パリで開催された国際作家会議に出席、1936年『アビンジャー・ハーヴェスト』を刊行。1944年国際ペン・クラブ会長、1946年キングズ・コレッジの名誉校友となる。1951年『民主主義に万歳二唱』、1953年『デーヴィーの丘』を刊行。1969年、90歳の誕生日を迎え、文壇の最長老として多くの賛辞を受ける。翌70年、91歳で死去。歿後、1971年に『モーリス』、1972年に短篇集『永遠の命』が出版された。


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関連書
E.M.フォースター『ある家族の伝記――マリアン・ソーントン伝』
 ¥6400/ISBN4-622-04636-9
L.トリリング『E.M.フォースター』
 ¥2800/ISBN4-622-04635-0
小野寺 健『E.M.フォースターの姿勢』
 ¥4500/ISBN4-622-04811-6

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