ジーン・リース・コレクション<br> サルガッソーの広い海

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ジーン・リース・コレクション
サルガッソーの広い海

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622046691
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

英米圏で劇的な再評価を受けつつある女性作家の代表作。出身地カリブを舞台にした愛憎のドラマ。

内容説明

陽光と死にあふれたカリブの島で、激しくも数奇な愛と憎しみのドラマが始まる―三十年の時を経て、劇的な復活を遂げた『早過ぎた作家』リースの代表作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

262
この小説は、複雑な背景を背負って成立している。主人公のアントワネットは、その出自からしても作者のジーン・リース自身が強く投影されている。第1部の舞台は、ジャマイカのクリブリであり、アントワネットはここで育った。そこで彼女は、かつて支配者の側であった白人入植者の階級に属するが、奴隷解放がなされており、その地の白人たちは「白いゴキブリ」と蔑まれていたのである。ジーン自身にも植民地に育ったことへの負い目もあっただろう。また、この小説はC・ブロンテの『ジェイン・エア』と不即不離の関係の中で描かれている。⇒2025/02/14

遥かなる想い

174
本作は裏返された「ジェイン・エア」だそうである。 イギリスの植民地ジャマイカで、 「白いゴキブリ」と呼ばれ、疎外される 白人一家 アントワネットの人生を描く。 当時の植民地に生きた人々の複雑な感情が 読者に伝わる。 全編に潜む 侮蔑の感情が不気味な 作品だった。2017/10/09

ケイ

121
再読。ジェーン•エアからこちらに再び戻ってきた。作品内ではジョージエリオット作品も登場しており、作者のジーン•リースは19世紀の女性作家が好みなのだろうか。さて、この作品だけを独立して読んだ際は、ある種の名作だとは思ったが、ジェインエアを思って読めば、作品としての格が歴然とあるように思う。ジェインの生き方があまりにも強く逞しかったからだろうか。もちろんコロニアル作家としての面を考えれば、単純には比べられないが、最初に怨念ありき…と感じ、入っていきたくない得体の知れない狂気ばかり強く思えた2021/10/21

コットン

99
著者の本は『あの人たちが本を焼いた日』に続き二作目となるが、前作より読みやすい。ジーン・リースという作家、言い方は悪いが私生活なども含めて一見蓮っ葉な感じに見えるが文中に言葉の繰り返しや同じニュアンスを入れることで沈殿する感情の重みを作品に与え読むものを引きつける頭の良さがあるように思う。2022/09/07

ケイ

77
『ジェイン・エア』の前日譚として価値があるのだと思う。ジェインの話が書かれてから一世紀近く経って描かれている女性は、まったく自分の足で立つ気持ちがないようで残念だ。不幸を嘆いてお酒ばかりのんで癇癪を起して、何でも人のせいにしてるなんて。2025/08/16

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