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心の影〈2〉意識をめぐる未知の科学を探る

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  • サイズ A5判/ページ数 278p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622041276
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C1040

出版社内容情報

ベストセラー『皇帝の新しい心』につづき本書でも、ペンローズは、人間の脳は単なる計算機械ではないと強力に主張する。それでは意識の働きはわれわれには知りえないのか? いや、意識は断固として科学の対象でなければならない。

従来、脳の活動は古典物理学を用いて理解されると考えられていた。しかし、生物的システムにおいて量子コヒーレンスが演じる役割が明らかになるにつれ、心の探究には、いまだ知られざる方法が必要であることがますますはっきりしてきた。それは古典レヴェルと量子レヴェルにまたがる新しい物理理論なのだ。

さて、シナプスの強度の変化を支配し、シナプス連結の過程を組織化するものは何か。本巻でペンローズは、細胞骨格の微小管の果たす重要な役割に注目する。現在もてはやされているニューロン・レヴェルの記述は、より深い細胞骨格レヴェルの活動の「影」にすぎないというのである。プラトン的世界、物理的世界、心的世界を結びつける著者の壮大な構想が、ここにいよいよ姿を現わす。全2冊。

Roger Penrose(ロジャー・ペンローズ)
1931年、英国サセックス州コルチェスターに、遺伝学者ライオネル・ペンローズの子として生まれる。ロンドン大学、ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジで数学を学ぶ。英米の諸大学で教鞭を執ったのち、1973年以降、オクスフォード大学ラウズ・ポール記念教授。王立協会会員。宇宙論におけるペンローズの定理をはじめとして、物理学・数学に多くの業績がある。

訳者:
林 一(はやし・はじめ)
1933年、台北市に生まれる。立教大学理学部物理学科卒業。昭和薬科大学名誉教授。物理学、科学史専攻。著書 『薬学のためのアリバイ工作』、『中国医学は現代科学を覆すか』、『幻想交響楽』、『シュレーディンガーのアヒル』、『日本の薬学教育』。訳書 ホフスタッター『ゲーデル・エッシャー・バッハ』、ホーキング『ホーキング、宇宙を語る』、ペンローズ『皇帝の新しい心』ほか多数。

内容説明

ゾウリムシはなぜ泳ぐのか?生物の振る舞いを支配する制御システムは、神経系では「ない」。心を探求する未知の物理理論への突破口を求めて宇宙の謎に立ち向かう気宇壮大な科学エッセイ。

目次

第2部 心を理解するのにどんな新しい物理学が必要なのか:心のための計算不可能な物理学の探求(古典物理学には心のための場所はあるのか;量子世界の構造;量子論と実在;量子論と脳;含意は?)

著者等紹介

ペンローズ,ロジャー[ペンローズ,ロジャー][Penrose,Roger]
1931年、英国エセックス州コルチャスターに、遺伝子学者ライオネル・ペンローズの子として生まれる。ロンドン大学、ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジで数学を学ぶ。ロンドン、ケンブリッジ、プリンストン、シラキューズ、テキサス、コーネル、ライスなど英米の諸大学で教鞭を執ったのち、1973年以降、オクスフォード大学ラウズ・ボール記念数学教授職にある。1972年、王立協会会員に選出される。宇宙論におけるペンローズの定理をはじめとして、物理学・数学の多くの業績があり、王立協会メダル、アインシュタイン・メダル、イギリス物理学学会ディラック賞などを受けたほか、スティーヴン・ホーキングと共同でエディントン・メダル、ウルフ物理学賞を受賞している。The Emperor’s New Mind(1989)は、1990年度の科学書賞(Science Book Prize)を受けた

林一[ハヤシハジメ]
1933年、台北市に生まれる。1958年、立教大学理学部物理学科卒業。現在昭和薬科大学名誉教授・物理学、科学史専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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親橋白金(実は加藤國康)

2
<言語≠思考≠ことば>に気づいた物理学者の誠実極まりない血のにじむ考察に落涙。2009/02/06

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