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いろいろずきん

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  • サイズ B5判/ページ数 60p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784622041245
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C8097

出版社内容情報

自分以外の人間にも心がある! 精神科医がわたしたちにおくる5人の“ずきんちゃん”の心の成長物語=絵本。

精神科医エランベルジェ(1905-1993,スイス人宣教師の子として南アフリカに生まれ、フランスとスイスで教育を受け、大学時代は主にパリで過ごす。1953年アメリカに渡り、さらにカナダに移住、モントリオールで終生を過ごす。)が、孫たちに書いたお話を、訳者である精神科医・中井久夫が再構成し、かつ、挿絵を添えた。

中井久夫(なかい・ひさお)
1934年奈良県に生れる。京都大学医学部卒業。現在 甲南大学文学部人間科学科教授。著書『中井久夫著作集――精神医学の経験』全6巻別巻2(岩崎学術出版社、1984-91)『最終講義――分裂病私見』(みすず書房、1998)ほか多数。訳書にエレンベルガー『無意識の発見』上下(共訳、弘文堂、1980)のほか、みすず書房からはサリヴァン『現代精神医学の概念』『精神医学の臨床研究』『精神医学的面接』『精神医学は対人関係論である』『分裂病は人間的過程である』、ハーマン『心的外傷と回復』、バリント『一次愛と精神分析技法』、さらに『現代ギリシャ詩選』『カヴァフィス全詩集』『リッツォス詩集 括弧』、ヴァレリー『若きパルク/魅惑』などが刊行されている。最近作にはヤング『PTSDの医療人類学』(共訳)『エランベルジェ著作集』(全3巻)がある。

内容説明

「いろいろずきん」のずきんちゃんは、思い切った行動、けなげな行動、迷った行動、迷い入った世界での行動、そういう体験をつうじて、自分を知り、大人を知って、大人になってゆきます。また、「いろいろずきん」は、子どもの目に映る大人のすがたが成長につれて変わる物語でもあります。これは、子どもによる「大人の発見」の本です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キジネコ

27
赤ずきんの他にも いろんなずきんがあっても良くないかい? 物語は そんな風にして始まります。きいろ しろ ばらいろ あお・・少しずつ ずきんちゃん達は成長します。10歳から14歳へと。子供達は成長し行動し それにつれて周囲の大人たちも変化します。そんな大人達は子供達の目にどう映っていたのか? 翻訳と絵を書いたのは 中井久夫さんという精神科の お医師さんです。中井さんは所謂「恐るべき子供」であったそうです。そろそろ80歳になる おじいさん先生なんですが どういうおじいさんか?今凄く気なってる人なんです。2013/10/31

kayak-gohan

18
再読。十歳から十四歳までの五人(=五色)ずきんちゃんが様々な体験を通して心の成長をとげていく過程が隠喩を用いてやさしく語られる。大学生の頃に一度読んでなんとなくわかった気になっていたが、実は平易な文体の奥にある寓意が読み取れていなかった。三十年の時を経て、ゆっくり読み直してみると不思議なくらい腹に落ちることばかり。人は一人ひとりが「かけがえのないいのちと心を持った置き換えできない自分」であり、それが故に大切な存在であること、などなど、示唆に富む童話集。 2018/03/21

めん

7
‘赤ずきんの他にもいろいろな色のずきんがあるはず’との‘かわいいまごたち’の言葉から物語は始まる。子どもは、世界の多様性を知っていて、失念している大人達にそのつもりなく教えているんだな。一定数の大人は社会に多様な存在があることを認められない。そんな偏りを持たないずきん達は「自分以外の人間に心があることを発見」し、「自分しかやるものがないと〜、責任を背負い、やりとおす」。子ども達は、なかなかに強かで、想像しないような冒険をやってのける。敬意を払うべき存在だ。/精神科医達の懐の深さを感じる絵本だった。図書館2020/06/18

暗頭明

4
エランベルジュ、中井久夫ときたら当然『無意識の発見』で、私もこれを読む日を心待ちにしているが、その助走、apértifとして本書を手にしてみる。訳者による絵が(意外に)素晴らしく、また解説は、当然とはいえ、鋭利な指摘があってこれに驚嘆する。早く時間はもとより、力を付けて『無意識の発見』を読み通し、読み倒したい。2016/11/20

一兎

3
中井英夫..?と思って借りてきたら、久夫氏でした。^^; 精神科医の著した童話(?)を精神科医が翻訳...、医学関連著作を翻訳された流れなのかなァ。あとがきで個々のお話の主人公を分析的に解説しているのが面白い。挿絵がいい感じだと思ったら中井氏の手になるもので、なんと多才な方なのか!「ばらずきん」に喝采、「黄色ずきん」に嫉妬(象好きなので)。「白ずきん」では、「ライラの冒険」を思い出すシーンも....。あと、何度か出てくる「フワフワ椅子」という単語が気になって、原文では何と書いてあるのかしらん。*^^* 2010/12/12

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