出版社内容情報
「古典」ともいえるエリクソンの晩年の主著に、60有余年の歩みをともにしてきた妻ジョウンにより以下の三章が増補された。
第九の段階/老年期とコミュニティ/老年的超越
個人のライフサイクルを超え、世代から世代へのサイクルも視野にいれ「発達」について展開している。現代が直面している「老年期」を考える最良の導きの“手”=書。
内容説明
アイデンティティ概念の提唱者として広く知られるエリクソンの、80歳にして刊行した晩年の主著。各発達段階に簡潔な要約を与えながら、個人のライフサイクルを超え、世代から世代へのサイクルも視野にいれ展開される論旨は、歴史的人間への理解の深さを示す。エリクソンと終生歩みを共にした妻ジョウンの三章(第九の段階/老年期とコミュニティ/老年的超越)を増補した本書は、現代が直面する「老年期」を考える上でもよき導きの手となろう。
目次
心理・性的なものと世代のサイクル
心理・社会的発達の主要な段階
自我とエトス:結語
第九の段階
老年期とコミュニティ
老年的超越
著者等紹介
エリクソン,E.H.[Erikson,Erik H.]
1902-’94年。精神分析学者、臨床医。1902年ドイツにデンマーク系ユダヤ人医師の子として生まれる。大学中退後、画家としての遍歴時代を経て、ウィーンでアンナ・フロイト、ハインツ・ハルトマンに師事し、精神分析の訓練を受ける。’33年アメリカに渡り、ハーヴァード大学研究員を始めとしてイェール大学、カリフォルニア大学バークレー校などで臨床、教育につとめる。’60~70年ハーヴァード大学人間発達講座教授。著書に「幼児期と社会」I、II(’77年、’80年)「ガンディーの真理」I、II(’73年、’74年)「歴史のなかのアイデンティティ」(’79年)「老年期」(共著、’90年)「アイデンティティ―青年と危機」(’73年)「青年ルター」(’74年)ほか
エリクソン,J.M.[Erikson,Joan M.]
1992?-’97年。画家、工芸家。E.エリクソンとともにライフサイクル理論の深化につとめてきた。サンフランシスコのオースティン・リッグス・センター、マウント・シオン病院などで、芸術的経験による患者の潜在能力の活性化を推進する。著作には「The Universal Bead」「Saint Francis and His Four Ladies」「Wisdom and the Senses」「Legacies:Prometeus Orpheus Socrates」「Activity, Recovery, Growth」などがある
村瀬孝雄[ムラセタカオ]
1930年メルボルンに生まれる。’53年東京大学文学部心理学科卒業。東京大学大学院教育心理学博士課程中退。東京大学教育学部助手、国立国府台病院、国立精神衛生研究所、立教大学、東京大学教育学部教授を経て、学習院大学教授。’98年没。著書に「中学生の心とからだ」(’84年)ほか。訳書に「愛はすべてではない」(共訳、’68年)「体験過程と心理療法」(’81年)「現代臨床心理学」(監訳、’80年)ほか
近藤邦夫[コンドウクニオ]
1942年東京に生まれる。’65年国際基督教大学卒業。東京大学大学院教育心理学博士課程中退。東京大学学生相談所、千葉大学教育学部を経て、現在、東京大学教育学部教授。著書に「教師と子どもの関係づくり」(’94年)「子どもと教師のもつれ」(’95年)「子どもの成長 教師の成長」(2000年)、訳書に「亡命の現代史4―社会学者・心理学者」(共訳、’73年)「エリクソンVS.ニュートン」(’75年)「玩具と理性」(’81年)「現代臨床心理学」(共訳、’80年)
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感想・レビュー
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Daimon
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