内容説明
時間・空間・実在…現代物理学の概念は伝統的哲学からどのようにして発展してきたか。ミクロの世界の現象は人間の言語によってどこまで正確に記述できるか。
目次
第1章 古い伝統と新しい伝統
第2章 量子論の歴史
第3章 量子論のコペンハーゲン派の解釈
第4章 量子論と原子科学の根源
第5章 哲学的観念の発展と量子論
第6章 自然科学の他の部門と量子論
第7章 相対性理論
第8章 コペンハーゲン派の解釈の批判
第9章 量子論と物質の構造
第10章 現代物理学における言語とリアリティ
第11章 人間の思考における現代物理学の役割
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bossa19
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コペンハーゲン派の量子論の解釈がよくわかる本。 「我々が観測するものは自然それ自身でなくて、我々の質問の仕方にさらされている自然」など、科学哲学的な供述も多い。 人間を離れた「客観的」な物理学は無い。 デカルト以来の極端な「物質」vs「精神」二元論に批判的な言及も面白い。同時に遥かギリシャの哲学者からさかのぼって物質/世界観について考察しているのもすごいと思う。量子論もそのような過去からずーとつながってきていることを感じさせる。 ディラックの書き方よりかなり明解。 2004/12/02
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