昨日のごとく―災厄の年の記録

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  • サイズ A5判/ページ数 324p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784622037996
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0036

出版社内容情報

阪神大震災から一年余。被災者は、神戸の街は、心のケアのその後は。今後をみつめる必読報告。

中井久夫(なかい・ひさお)
1934年奈良県に生れる。京都大学医学部卒業。現在 甲南大学文学部人間科学科教授。著書『中井久夫著作集――精神医学の経験』全6巻別巻2(岩崎学術出版社、1984-91)『最終講義――分裂病私見』(みすず書房、1998)ほか多数。訳書にエレンベルガー『無意識の発見』上下(共訳、弘文堂、1980)のほか、みすず書房からはサリヴァン『現代精神医学の概念』『精神医学の臨床研究』『精神医学的面接』『精神医学は対人関係論である』『分裂病は人間的過程である』、ハーマン『心的外傷と回復』、バリント『一次愛と精神分析技法』、さらに『現代ギリシャ詩選』『カヴァフィス全詩集』『リッツォス詩集 括弧』、ヴァレリー『若きパルク/魅惑』などが刊行されている。最近作にはヤング『PTSDの医療人類学』(共訳)『エランベルジェ著作集』(全3巻)がある。

内容説明

阪神大震災から一年余。被災者は、神戸の街は、「こころのケア」のその後は…節目ごとに著者に映った推移を描いた文章と日々の現場報告を中心に、現在と今後をみつめる必読レポート。

目次

精神科医の見た二都市―2~3月
被災地内部から―5月
震災後150日―6月
災害下の精神科救急はいかに行われたか―6月
半年がすぎて―7月
阪神・淡路大震災後8カ月目に入る―9月
1995年10月・神戸
さいはての仮設住宅にて―12月
1996年1月・神戸
日程表より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobi

47
阪神大震災で被災者の心のケアに奔走した精神科医中井氏の被災の翌月に訪れた東京の街の風景を綴る文が切々と響いてくる。感情の昂りを抑え穏やかながら感じる切迫感。神戸中心部と周辺部の被災感情の違い、ケアする側のケアの必要性、被災者と精神科医のこまやかになっていった人間関係等の記録が続く。他の精神科医等からの寄稿にも現地だからこそ可能な指摘が多い。“一過性の躁状態が過ぎて疲弊状態に突入した”医者、ボランティアへの感謝は時間と共に忌避感に変わる等。地震は地震毎に異なる状況を生むという。でもこれらの声は生かせるはず。2024/02/06

Bosque703

3
阪神淡路の震災の際に、現地で被災しかつ救援する立場の精神科医として活動された方の手記。 「使える本」「これはマニュアル」と聞いていたのでそのように読む。 ・緊急時の人間の行動 ・どのように活動したか ・どんな点に気をつけるべきか たとえば、被災時の高揚感は40,50日程度しか続かないため、そのあいだにできることをまず計画した、とか 急に休む、急にほっとすると心臓を圧迫するためだんだんと休まなければならない、とか(仮設住宅の入居の際に発生するケースが多かったとのこと。現在の被災地もこれからの話で心配) 2011/05/08

TTK

1
被災者への援助は救援の本質的部分であると思う。ただこれは、救援者が日常の診療を犠牲にしているということに目をつぶった議論である。それは究極は、医療不足を忍んでくださった患者諸氏のわれわれへの贈り物である。「先生はまだ神戸には行かないのですか」と患者に言われたと語った精神科医が何人かおられた。……患者諸氏の援助というものをわれわれは忘れないであろう。 p.67 2023/06/08

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