出版社内容情報
中産階級への意識調査から、道徳的習慣、国民性の意味を探り、<アメリカの心> の再生を試みる。
内容説明
幸福の追求;文化と人物像―歴史との対話;第1部 個人的生活(自己を見出す;愛と結婚;手を差し伸べる;個人主義);第2部 公共的生活(社会への参加;市民精神;宗教;国民社会);アメリカ文化の変容のために;付論 公共哲学としての社会科学
目次
91.5.8
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
3
『徳川時代の宗教』で心学をモチーフに、日本の社会を特徴づけるのは集団に対する忠誠と個人と集団の達成を強調する社会であると論じたベラー。この本ではアメリカの個人主義に対する考察を試みている。『アメリカの政治形態は市民の間に徳のあることに依存しており、徳こそが私的利害と公共善との緊張を解決してくれる。』(p.362)と相互依存による道徳的凝集力がアメリカの社会であると述べる。ただしアメリカ人には文化的、社会的、経済的に異なる集団の関係について考えるための素地が欠けている。(p.250)との指摘も興味深い。2012/07/21
つまみ食い
2
大学で講読形式で読んだが、インタビューを中心にした質的調査の対象がアメリカ個人主義という「主語」の大きさに反して主に白人中産階級に限られていることは繰り返し指摘された。現在の議論にそのまま当てはめることはできないだろうが、一方で過去のアメリカ社会の個人の信条の分類とそれらの思想的な背景が詳細に整理されているので、前述の点に留意すれば白人中産階級の人生観研究には有用かもしれない2020/12/26
小鈴
2
お勉強のためパラッと再読。このテーマと手法は有効。サンプリングをどうするかの問題があるが、規模縮小したらできそうな感じだよね。とはいっても、聞き取りしたあとどう調理するかが問題なんだけど。こんなにきれいに纏めるのは至難のわざ。2009/05/23
ドビン
1
アメリカの多様な個人主義のあり方と社会との関わり等、非常に興味深いものがあった。2017/02/16
May
0
良い本です2012/06/13