出版社内容情報
「ことばはいきもの。世界は限りなく濃密。このいきものを手にして世界に向かっていくのが文学。文学は人間が精一杯世界と向き合ったときのひとつのかたち」(あとがきより)
現在シカゴ大学で日本文学・日本文化を教えるノーマ・フィールドの前作『天皇の逝く国で』は、日本人が書けなかった「日本の今」を描き読者の胸を衝いた。本書は、毎夏の、生まれ育った東京とシカゴとの行き来のなかで生まれた、日本語のエッセイ4篇(祖母のくに/秘書の話/嫁ならざる嫁/東京の『ジェイン・エア』)。「雑誌みすず」掲載時より新鮮な感動をよんだ、シカゴ大学入学式の記念講演「教育の目的」、戦後50年を契機に書かれた「戦争と謝罪」の凝縮した思索を集める。巻末に「教育の目的」の原文を付す。
感想・レビュー
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