出版社内容情報
危機を胚胎する資本主義を背景に、芸術、科学、マス・メディアなど、現代大衆社会の起点を活写。
内容説明
大衆社会の起源―。新旧が交錯し、時代が深部からうごめく時、価値観はゆらぎ、不安と期待が人々を包む。ブルジョワジーの動揺、労働者の台頭、女性の飛躍、新しい芸術、メディアの発達。帝国の時代の相貌を活写。
目次
第7章 ブルジョワジーの紳士録―彼らのためらいと不安さ
第8章 新しい女性
第9章 芸術の変容
第10章 確実性の揺らぎ―科学
第11章 理性と社会
第12章 革命の足音
第13章 平和から戦争へ
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
44
前半は女性の社会進出をファッションなどを交えて描き、芸術(著者はジャズ批評も上梓)、科学などの転換を、まさに博覧強記、縦横無尽に描き出す。後半はこの平和の時代の終盤にいたり、各地でのナショナリズムの高揚や革命的動き、そして第一次世界大戦へ至る筋道を論じる。この中でドイツの海軍軍備増強がイギリスを反ドイツ三国協商に向かわせたという指摘は、手元にある高校教科書には全く触れられていない面で、その論理を含め納得。まさに地政学的時代にあって、地政学的視点をもって歴史を論じている。もう少しアジアに目配せがあればなぁ。2021/01/17
R
1
政治や社会は男性が担う時代から,女性の活躍の場も広げられていった。余暇ができて教育の機会が広まると女性の社会進出が再生産されることになる。男女ともに生活に必要だから働くのではなく自己実現などの理由が必要になってくる。2019/03/16