出版社内容情報
スターリン体制下、狂気の権力により絶滅された世代を共に生きた未亡人が描く戦慄の時代記録。
内容説明
第一次世界大戦を目前に控えた時期に、オーストリア領ガリチアとロシア帝国が接する国境の小さな町で、6人の少年達が成長した。10月革命直後の平隠な歳月に、この若者達は、別々でありながら、やがて一所に集まっていくいくつかの道を通って、ソヴィエト軍事諜報部と保安機関に先駆者として所属し、ソヴィエト国家に奉仕することとなった。そして一人残らずが、ソヴィエト保安機関の手にかかって処刑されるか、あるいは自殺するかして非業の死を遂げるのである。この本は、この人々の叙事詩であり、とりわけその一人イグナス・ポレツキーの叙事詩なのである。
目次
第1章 二つの世界を隔てる国境で
第2章 ドイツ革命の産婆
第3章 コサック騎兵が馬をライン河で水飼させようとした時
第4章 そして潮が引いた
第5章 諜報機関での第一歩
第6章 アムステルダムからモスクワへ
第7章 リヒャルト・ゾルゲ
第8章 パリで
第9章 大粛清下のモスクワ
第10章 ルードヴィクの暗殺
第11章 死刑執行猶予中の人々
付録 イグナス・ライス〔ルードヴィク〕の手紙からの抜萃
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