出版社内容情報
精神分析は何を動かし何を変えるのか。フロイト理論を導きの糸に、精神の奥の <運動> を論ず。
内容説明
精神分析とは何を動かし、何を変えるのだろう。本書を構成する三篇のライトモチーフとなっているのはこの問いかけである。
目次
夢の魅力
転移の不可解さ
言葉の揺らぎ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bevel
4
無意識としての心的現実が症状としての現実の執着を生産するとしよう。そのとき、「見る」ことのできるイメージの連鎖(例えば夢)が、現実の執着を説明すると考えるところにフロイトの着想がある。反復強迫とは、イメージさえ構築できない安静が必要な状況である。症状を変化させるためには、イメージの連鎖から断片としての事後的な起源を発見する必要がある。現実においては、連鎖―起源—心的現実は常に転移関係のうちにあり、これらは患者と同時に分析者にも属する。この感覚的で知性的で非人称的な移動の総体こそが精神分析を特徴づける。2015/05/02
午後
3
書くことは失うことであり、失語の果てから書くことは始まる。それが目指すものは終わりのない一つのはじまりという錯覚、過ぎ去ったものの未来である。夢見ること、転移、言葉の揺らぎについてのエッセイ。2021/10/22
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