出版社内容情報
明治44年の南北朝正閏問題資料集。学問の自由、教育の自由侵害などの政治事件の核心をえぐる。
内容説明
B.H.チェムバレンが、明治44年(1911)に書いた「新宗教の発明」の一文は、いわゆる忠君愛国教が明治政府による天皇制強化のためのイデオロギーであることを明快に論じた。その重要な根幹をなしているのが「万世一系」の思想であり、日本の政体の世界無比の独自性を主張する国体論である。これが国定の歴史教育書の編集において問われたのが、いわゆる「正閏断案・国体之擁護」いわゆる南北朝正閏問題であった。本書は、この問題についての資料を収める。