出版社内容情報
大正14年から昭和3年の間に書かれた無産政党論は、当時の社会情勢と著者の個性を明確に映す。
内容説明
1925(大正14)から1928年への日本政治史は、社会問題と学生思想問題を中心に嵐のように揺れ動いた。本書は、事実への密着した解理力と、自由で客観的な判断力がみごとに結合しているすばらしい歴史的ドキュメントといえよう。無産政党問題については、吉野の「無産政党問題に対する私の態度」の明確な表明にはじまり、共同戦線論、農民労働党の禁止問題、無産階級の政治的進出と既成政党の関連ほか、多様な論点が明晰に分析されている。
目次
無産政党問題に対する私の態度
政本合同と単一無産政党
農民労働党の禁止
労働農民党の政立及之に対する希望
無産階級の政治的進出
無産政党運動に依て指示された2つの途
無産政党の辿るべき道
『無産政党の辿るべき道』の批評に答ふ
無産階級の陣営に於ける内部闘争
無産政党の無力
議会進出前後の無産党
無産党の対議会策
無産大衆党の出現
無産階級運動に於ける左右両翼の対立
既成政党の関心事
付録 学生と思想犯
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- 和書
- じゃんけんぽん