出版社内容情報
皇民化の一環としての植民地への勅語浸透策、戦後の勅語・御真影の扱いをめぐる占領下の議論。
内容説明
台湾領有以来、のちの「大東亜共栄圏」に至る帝国拡大の道筋で実行された皇民化政策。その一環として、アジア・大平洋の各地においても教育勅語の浸透が図られた。本書では朝鮮・台湾・関東州・南洋群島に対する施策を法規類を通して検証する。敗戦と連合国軍による占領により、従来の天皇制教育は見直しを迫られる。しかし日本側の対応は消極的なものにとどまった。奉体システムの名残が、今日なお曖昧なかたちで教育に影を落とすのはなぜか。「御真影」「教育勅語」の処遇をめぐる経緯を、未公刊のGHQ文書を含む資料であとづける。『教育』全三巻の収録資料一覧を巻末に掲載。
目次
7 八紘一宇への途
8 未完の終焉