出版社内容情報
未知の放射線(X線)の発見により第1回ノーベル賞に輝いたレントゲンから、ゲルマンらによる「クォーク」説の導入に至る20世紀物理学の発展を、湯川・朝永両博士をも含む主だった物理学者たちの人物伝で綴った現代物理学入門書。キュリー夫妻、プランク、アインシュタイン、ボーア、量子力学の創始者たちなど、大科学者の名を標題として揚げ、その人物と業績、相互の交流と論争が紹介されている。イタリアに生まれ、ローマ大学で物理学の学位を得た、ローマ大学教授による、人物伝で綴る現代物理学の歴史。
Emilio Gino Segre,1905-1989. 1932年ローマ大学教授。1936-38年パレルモ大学物理学部長。1938年渡米。この前後数年の間にテクネチウム、アスタチン、プルトニウム等を発見。1943-46年ロス・アラモスで原爆製造計画に参画。1955年チェンバレン等と反陽子を発見、これによってノーベル物理学賞を受賞。
内容説明
未知の放射線(X線)の発見により第1回ノーベル物理学賞に輝いたレントゲンから、ゲルマンらによる「クォーク」説の導入に至る20世紀物理学の発展を、湯川・朝永両博士をも含む主だった物理学者たちの人物伝で綴った現代物理学入門である。ベクレル、キュリー夫妻、ラザフォードなど、今世紀の物理学の世界にきら星のごとく登場した巨人の名を章(または節)の標題として揚げ、その人物と業績、相互の交流と論争が紹介されている。著者自身の見聞によるエピソードも随所に散りばめられ、「物理学者列伝」として親しみやすい読み物となっている。
目次
序論
H.ベクレル、キュリー夫妻、放射能の発見
新世界でのラザフォード―元素の壊変
心ならずも革命家になったプランク―量子化の考え
アインシュタイン―新しい考え方、空間、時間、相対性、量子
サー・アーネスト、ネルソンのラザフォード卿
ボーアと原子モデル
ついに本当の量子力学が現われる
奇跡の年1932年―中性子、陽電子、重水素、その他の発見
エンリコ・フェルミと核エネルギー
E.O.ローレンスと粒子加速器
原子核を越えて
古い切り株から出てきた新しい枝
おわりに
著者等紹介
セグレ,エミリオ[セグレ,エミリオ][Segr`e,Emilio Gino]
1905‐1989。イタリアに生れる。1928年ローマ大学で物理学の学位を得、1932年ローマ大学助教授。この頃フェルミと協力して中性子反応の先駆的研究を行なう。1936‐38年パレルモ大学物理学部長、1938年渡米、この前後数年の間にテクネチウム、アスタチン、プルトニウム等を発見。1943‐46年ロス・アラモスで原爆製造計画に参画。1946‐72年カリフォルニア大学教授。1955年チェンバレン等と反陽子を発見。これによって1959年ノーベル物理学賞を受けた
久保亮五[クボリョウゴ]
1920年東京に生れる。1941年東京大学理学部物理学科卒業。理論物理学専攻。1980年まで東京大学理学部教授。1980‐81年京都大学基礎物理学研究所教授。1981‐92年慶応義塾大学理工学部教授。この間、統計物理学、固体物理学の基礎理論の研究を行ない、1957年には線形応答理論(不可逆過程の統計力学)を発表。ボルツマン賞、文化勲章、学士院恩賜賞ほかを受賞。仁科記念財団理事長、井上科学振興財団理事長、東京大学名誉教授、日本学士院会員を歴任
矢崎裕二[ヤザキユウジ]
1940年東京に生れる。1963年東京大学工学部冶金学科卒業。1967年東京大学大学院理学系研究科物理学専門課程修士課程修了。現在、東京理科大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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