X線からクォークまで―20世紀の物理学者たち

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X線からクォークまで―20世紀の物理学者たち

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  • サイズ A5判/ページ数 459p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622024668
  • NDC分類 420.28
  • Cコード C1042

出版社内容情報

未知の放射線(X線)の発見により第1回ノーベル賞に輝いたレントゲンから、ゲルマンらによる「クォーク」説の導入に至る20世紀物理学の発展を、湯川・朝永両博士をも含む主だった物理学者たちの人物伝で綴った現代物理学入門書。キュリー夫妻、プランク、アインシュタイン、ボーア、量子力学の創始者たちなど、大科学者の名を標題として揚げ、その人物と業績、相互の交流と論争が紹介されている。イタリアに生まれ、ローマ大学で物理学の学位を得た、ローマ大学教授による、人物伝で綴る現代物理学の歴史。

Emilio Gino Segre,1905-1989. 1932年ローマ大学教授。1936-38年パレルモ大学物理学部長。1938年渡米。この前後数年の間にテクネチウム、アスタチン、プルトニウム等を発見。1943-46年ロス・アラモスで原爆製造計画に参画。1955年チェンバレン等と反陽子を発見、これによってノーベル物理学賞を受賞。

内容説明

未知の放射線(X線)の発見により第1回ノーベル物理学賞に輝いたレントゲンから、ゲルマンらによる「クォーク」説の導入に至る20世紀物理学の発展を、湯川・朝永両博士をも含む主だった物理学者たちの人物伝で綴った現代物理学入門である。ベクレル、キュリー夫妻、ラザフォードなど、今世紀の物理学の世界にきら星のごとく登場した巨人の名を章(または節)の標題として揚げ、その人物と業績、相互の交流と論争が紹介されている。著者自身の見聞によるエピソードも随所に散りばめられ、「物理学者列伝」として親しみやすい読み物となっている。

目次

序論
H.ベクレル、キュリー夫妻、放射能の発見
新世界でのラザフォード―元素の壊変
心ならずも革命家になったプランク―量子化の考え
アインシュタイン―新しい考え方、空間、時間、相対性、量子
サー・アーネスト、ネルソンのラザフォード卿
ボーアと原子モデル
ついに本当の量子力学が現われる
奇跡の年1932年―中性子、陽電子、重水素、その他の発見
エンリコ・フェルミと核エネルギー
E.O.ローレンスと粒子加速器
原子核を越えて
古い切り株から出てきた新しい枝
おわりに

著者等紹介

セグレ,エミリオ[セグレ,エミリオ][Segr`e,Emilio Gino]
1905‐1989。イタリアに生れる。1928年ローマ大学で物理学の学位を得、1932年ローマ大学助教授。この頃フェルミと協力して中性子反応の先駆的研究を行なう。1936‐38年パレルモ大学物理学部長、1938年渡米、この前後数年の間にテクネチウム、アスタチン、プルトニウム等を発見。1943‐46年ロス・アラモスで原爆製造計画に参画。1946‐72年カリフォルニア大学教授。1955年チェンバレン等と反陽子を発見。これによって1959年ノーベル物理学賞を受けた

久保亮五[クボリョウゴ]
1920年東京に生れる。1941年東京大学理学部物理学科卒業。理論物理学専攻。1980年まで東京大学理学部教授。1980‐81年京都大学基礎物理学研究所教授。1981‐92年慶応義塾大学理工学部教授。この間、統計物理学、固体物理学の基礎理論の研究を行ない、1957年には線形応答理論(不可逆過程の統計力学)を発表。ボルツマン賞、文化勲章、学士院恩賜賞ほかを受賞。仁科記念財団理事長、井上科学振興財団理事長、東京大学名誉教授、日本学士院会員を歴任

矢崎裕二[ヤザキユウジ]
1940年東京に生れる。1963年東京大学工学部冶金学科卒業。1967年東京大学大学院理学系研究科物理学専門課程修士課程修了。現在、東京理科大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kochi

21
ノーベル物理学賞受賞者でもある著者の人物に焦点を置いた量子力学史。著者自身研究者としてその渦中に身を置いていたことからか、できるだけ科学的説明もおざなりにならないようにしているのだろうが、やはり、科学者の人柄や、人生や、喜怒哀楽や運不運を描いた部分の方が読みやすく、ページは進む。科学解説の方はあまり理解できていないという状況になるが、「仕方がない、別途勉強しようと」とりあえず今日は決心f^^; なんせ、ハイゼルベルクは、「行列力学」の着想を得たと当初は行列を知らなかったというのだから、何事も遅くはない。2019/08/21

どさんこ

2
20世紀の物理の発展を平易な文章で綴られた大作。分厚い本にも関わらず、一気に読んでしまった。自分も大学時代、セグレの原子物理学の本を教科書に使った覚えがある。あのころが懐かしい。2019/07/22

天婦羅★三杯酢

1
こんな時だからこそ、20世紀の物理学の歩みを見てみたいと思って 図書館から借り受けた。 1983年に印刷され、図書館にはその年の5月31日に納入された この本、ひもしおりの痛み方から推測して、10回も貸し出されて ないように思う。 量子論の話は高校生の頃から何度も何度も読んで、そのたび わかったようなわからないような気持ちになって、結局まるで わかってないのだが、今回もおそらくはそんな感じで終わりそうである。 しかし、この著者は、自身も物理研究の最先端にいて、 キュリー夫人、ベクレ2011/03/30

MAT-TUN

1
ノーベル賞受賞者、エミリオ・セグレ教授が書いた、1885~1970にいたるまでの物理学の進歩を、人物像に特に焦点をあてて書いた書物。 著者自身がアインシュタイン博士やキュリー夫人のような偉人と、研究活動のなかで濃密に触れ合っていてその人となりをじかに知る機会がありました。 いわゆる“偉人伝”のようにエラそうでなくて好感がもてます。 おもしろいので読み出すと止まらない。百凡の類似本とは一線を画しています。 久保亮五先生による訳も良い。ソルベー会議の集合写真すごすぎ!人類最高の頭脳が一枚の写真に。2011/06/28

psi_x

0
これはなかなかよい勉強になる。2013/04/24

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