精神分裂病―分裂性性格者及び精神分裂病者の精神病理学 (改版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 269p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784622022039
  • NDC分類 493.76

出版社内容情報

ブロイラーの分裂病概念に、ベルクソンの影響を受けた独自の立場から深い解釈を加えた、精神医学者の主著。ベルクソンの影響下「分裂病」を捉え直したフランスの精神医学の成果。

2001年9月10日復刊・発売 

内容説明

本書の著者ミンコフスキーは、「現実との生ける接触の喪失」という概念によって、単なる臨床的疾患であることを超えた、ある特殊な〈病的な人間〉の人間学的把握をここに試みたのである。この概念は、自閉性から出立する。ミンコフスキーの本書は、その師ブロイラーを乗りこえた新しい理論を打ち立てた―L.ビンスワンガーとともに、哲学の援用を受けることによって、最近精神医学のパイオニア的役割を果たした―ばかりでなく、きめの細かい精神病理学的記述によって、精神分裂病の理解のための一般的案内書として、読書界にながい生命を持ちつづけている。

目次

第1章 分裂性と同調性(グレッチュマーの分裂性性格と循還性性格、類分裂性性格と類循還性性格;ブロイラーの分裂性性格と同調性性格;デルマ、ボルによる性格の研究;分裂性、同調性の概念を導入することによって生ずる精神病学の諸問題)
第2章 精神分裂病の基本障碍と分裂病的思考(現実との生ける接触;知的痴呆と分裂病的痴呆;分裂病者の空間的思考)
第3章 内閉性
第4章 分裂病的態度と精神的常同症(病的夢想;類分裂病なる概念の批判、正常夢想と病的夢想;病的不満と単純性類分裂病;分裂病的態度と精神的常同症)
第5章 分裂病概念の治療的意義(分裂病に対する「的外れ」の批評について;分裂病概念の治療的意味)
第6章 展望(体質的類型学;精神病理学的機構;形の世界;言語)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

またの名

4
ブロイラーとベルクソンの知見を混ぜ合わせた結果。癲癇の同調性に対して自閉性(内閉性autisme)を、生き生きとした感情に対して理性に偏重した病的な幾何学主義を分裂病の基本特性と見る。この見方だと、正常は生の流れに属し異常は知性の硬直化で引き起こされるという俗流ベルクソニスムになるので、現実的なものの流れにとことん忠実なのが分裂病であると考えるドゥルーズ(とガタリ)とは、同じベルクソンに範をとりつつも逆の志向になる。目指されている方向の違いが理論にも反映されることを改めて感じつつ。2013/12/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/189641
  • ご注意事項

最近チェックした商品