出版社内容情報
スターリン時代の諜報員による、ソヴィエト大粛清やヒトラー=日本に関するスパイ活動の全貌。
内容説明
ここには、ヒトラーのドイツ、内戦のスペインに対してスターリンの執った政策のすべてが、その執行吏によって語られている。また“粛清”という名の20世紀の魔女狩り裁判の実態が、ソヴィエト体制内部の現場から記録されている。スターリンのテロルの実行者、ヤゴダとエジョフの言葉が再現され、彼らの犠牲となった古参ボリシェヴィキ、赤軍の将軍たちの悲劇的な最後の姿が戦慄をもって描かれている。これは人間の経験した最も過酷な政治世界のインサイド・ストーリーである。限定復刊。
目次
第1章 スターリンはヒトラーを宥和する
第2章 共産主義インターナショナルの最後
第3章 スターリンのスペイン内戦干渉
第4章 スターリン、ドル紙幣を偽造する
第5章 オゲペウ
第6章 なぜ、かれらは自白したか?
第7章 なぜ、スターリンは自分の将軍たちを銃殺したか?
第8章 スターリンとの訣別
著者等紹介
クリヴィツキー[クリヴィツキー][Krivitsky,Walter G.]
1899‐1941。1899年6月28日、西ウクライナのドヴォルスに生れる。本名はサムエル・ギンスブルク。1917年のロシア革命に参加。19年共産党に入党。20年ポーランド戦役で諜報活動に従事。21~23年赤軍参謀本部第二・第三課勤務。23年ドイツで地下活動。25年赤軍参謀本部第四部(諜報部)第三課ヨーロッパ班長。33年モスクワの軍需研究所所長。35年赤軍から秘密警察諜報部に転籍、オランダのハーグを拠点に活動す。37年10月パリで亡命、11月アメリカに移住。40年1月イギリス諜報部の尋問に応じるためロンドンに行く。41年2月10日ワシントンで謎の死を遂げる
根岸隆夫[ネギシタカオ]
パリの国立政治学院に学び、独ソ全体主義に関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
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