内容説明
著者のジェイは、おそらくはじめて、「社会研究所」をめぐる思想家たちの多様な営為を一つの展望のなかに囲いこんだ。これまで知られなかったこれら思想家の結びつきが明らかにされ、これまで知られなかったヨーロッパとアメリカの思想圏の交錯が解明されて、この展望は、さながら一個の20世紀思想史ともいうべき拡がりをもっている。それは、これら思想家集団の思想史的外延の広さでもあるが、ジェイは、フランクフルト学派についてはもちろん、20世紀西欧思想史を語るときに逸することのできぬ書物を書いたといえよう。
目次
1 社会研究所の創設と第一次フランクフルト時代
2 「批判的理論」の生成
3 精神分析の統合
4 「研究所」の最初の権威研究
5 「研究所」のナチズム分析
6 審美理論と大衆文化批判
7 一九四〇年代の「研究所」の経験的研究
8 歴史哲学―啓蒙主義批判
著者等紹介
ジェイ,マーティン[ジェイ,マーティン][Jay,Martin]
1944年ニューヨークに生れる。ロンドン・スクール・オブ・エコノミックスのユニオン・カレッジ、ハーヴァード大学に学ぶ。1971年ハーヴァード大学よりPh.D.を授与される。カリフォルニア、バークレイ大学などで歴史学を講ずる
荒川幾男[アラカワイクオ]
1926年生。東京大学文学部哲学科卒業。元東京経済大学教授
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