出版社内容情報
トポロジー最適化の専門書として好評を得てきた書籍の改訂版。トポロジー最適化は、製品や製品を構成する部品の形状を対象に、数理的な方法で所望の性能を最大化する構造・形状を求める構造最適化の一手法である。寸法最適化、形状最適化、トポロジー最適化に大別される構造最適化の中で、トポロジー最適化は最も自由度が高く、大幅な性能改善が期待できる手法である。
本書は、トポロジー最適化の基礎理論から、モデル化の考え方や定式化、アルゴリズムの実装方法、諸問題とその対策法、適用例までを丁寧に解説している。またMATLABのソースコードもサポートページで頒布し、例題を通じて具体的なプログラム開発を学ぶことができる。
改訂ではトポロジー最適化の適用例を新たに追加し、特にレベルセット法を用いた適用例を多数紹介している。またトポロジー最適化のアルゴリズムとして反応拡散方程式で設計変数を更新する方法、ヘルムホルツ型フィルターについても解説を加えた。
【目次】
1 構造最適化の分類
1.1 全応力設計の考え方
1.1.1 トラス構造物の全応力設計の適用例
1.2 寸法最適化,形状最適化
1.3 レベルセット法による形状表現と形状最適化への展開
1.3.1 剛性最大化問題への適用
2 トポロジー最適化の基礎
2.1 トポロジー最適化の考え方
2.1.1 マイクロストラクチャの構成
2.1.2 マイクロストラクチャを用いない方法(密度法)
2.1.3 マイクロストラクチャを用いない方法(レベルセット法による形状表現)
2.2 トポロジー最適化の定式化
3 トポロジー最適化の実装方法
3.1 トポロジー最適化のアルゴリズム
3.1.1 最適化の方法
3.2 トポロジー最適化のプログラム
3.2.1 サンプルプログラム1 (各要素に設計変数を設定し,感度にフィルターを課した場合)
3.2.2 サンプルプログラム2 (各要素に設計変数を設定し,ヘビサイド関数を用いたフィルターを課した場合)
3.2.3 サンプルプログラム3 (各節点に設計変数を設定した場合)
4 トポロジー最適化の諸問題と対策方法
4.1 トポロジー最適化の諸問題
4.2 フィルタリングの方法
4.3 その他の対策方法
5 トポロジー最適化の適用例
5.1 剛性最大化問題
5.1.1 2 次元の設計問題1
5.1.2 2 次元の設計問題2
5.1.3 3 次元の設計問題1
5.1.4 3 次元の設計問題2
5.2 固有振動数最大化問題
5.2.1 2 次元の設計問題1
5.2.2 2 次元の設計問題2
5.3 コンプライアントメカニズムの設計問題
5.3.1 コンプライアントグリッパーの設計
5.3.2 コンプライアントプライアーの設計
5.4 ピエゾアクチュエータの設計問題
5.4.1 アクチュエータ1 の設計
5.4.2 アクチュエータ2 の設計
5.5 熱拡散問題
5.5.1 熱流束境界を設定した場合
5.5.2 内部発熱を設定した場合
5.5.3 熱伝達境界を設定した場合
5.5.4 熱縞構造による熱の流れを制御する方法
5.6 音?振動連成問題
5.7 電磁波伝搬問題
5.7.1 誘電体共振器アンテナ
5.7.2 NRD ガイド
5.8 熱・流体問題
5.8.1 自然対流を利用した温度低減を行うデバイス



