出版社内容情報
本書は、農林水産分野に関係する知的財産についてまとめた教科書です。
第1章では知的財産権制度の概略を説明し、第2章以降でさまざまな実例から、農林水産物を保護・活用するために効果的な知的財産を解説します。また、第4章では農業現場の課題解決策の1つとして、近年注目を集めるスマート農業について、知的財産との関係性を解説します。
農林水産業における知的財産を上手に保護するために、どのような手段を取ることができるのかを知り、将来を考える上での一助となる書籍です。
農業高校の生徒や農林水産系の学部に所属する大学生だけではなく、農林水産分野の現場の方もご活用いただけます。
【目次】
第1章 知的財産権制度の概要
1.1節 知的財産保護の歴史と保護対象
1.1.1 発明や考案の保護の歴史
1.1.2 工業所有権の保護対象
1.2節 工業所有権から知的財産権へ
1.2.1 知的財産の特徴
1.2.2 知的財産とは
1.3節 知的財産権を保護するための制度
1.3.1 創作の保護
1.3.2 標識の保護
1.3.3 外国での権利の取得
1.3.4 技術上又は営業上の情報の保護
1.4節 創作の保護に関する制度
1.4.1 発明と考案
1.4.2 新品種
1.4.3 意匠
1.5節 標識の保護に関する制度
1.5.1 商標権
1.5.2 地理的表示
1.6節 不正競争防止法
1.6.1 不正競争について
1.6.2 農林水産分野における不正競争行為の具体的な例
1.6.3 営業秘密の不正使用について
1.6.4 限定提供データの保護
1.7節 遺伝資源の保護
1.7.1 遺伝資源の保護のための国際的な取り決め
1.7.2 遺伝資源を保存する機関
1.8節 商品(製品)の開発から市場への投入までと知的財産権との関わり
1.8.1 知的財産権取得までの期間
1.8.2 新製品のための技術開発から市場への投入まで
第2章 農林水産分野の事例
2.1節 果樹・果物
2.1.1 にじゅうまる
2.1.2 夕張メロン
2.1.3 厚真産ハスカップ
2.1.4 シャインマスカット
2.2節 畜産・酪農
2.2.1 十勝ラクレット
2.2.2 和牛
2.2.3 酪農
2.3節 花卉
2.3.1 青いバラ
2.4節 微生物
2.4.1 背景
2.4.2 乳酸菌
2.4.3 納豆菌
2.4.4 課題と学ぶべきこと
第3章 地域ブランド
3.1節 はじめに
3.1.1 地域ブランドの形成プロセス
3.1.2 バリューチェーンと知的財産
3.1.3 6つの知財力
3.2節 地域ブランドの事例
3.2.1 下関ふく ~とらふぐ集積地・加工技術のブランド化~
3.2.2 神戸ビーフ ~徹底したブランド管理体制を知財に~
3.2.3 嬬恋高原キャベツ ~産地形成と物流体制確立によるブランド化~
3.2.4 万願寺甘とう ~生産・出荷・販売を通じて京野菜の付加価値を高める~
3.3節 卸売市場の役割
3.3.1 はじめに
3.3.2 卸売市場とは
3.3.3 卸売市場の動向
第4章 スマート農業
4.1節 スマート農業の概要
4.1.1 知財出願動向からみるスマート農業技術の特徴
4.1.2 スマート農業技術の例
4.1.3 スマート農業技術活用サービスの類型
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