出版社内容情報
納税者が国税不服審判所に対して行う審査請求制度を、実務と理論の両面から深く掘り下げた一冊。
審査請求制度は、税務署長や国税局長などが行った処分に不服がある場合に、その処分の取消しや変更を求めて、国税不服審判所長などに対し不服を申し立てる制度です。
ただし、審査請求の事例は提出書面等の閲覧等をすることができず、公表される裁決も一部のみであったりするため、実務家や納税者が十分に検討を行い得ないケースが多く、審査請求事案が増加しない主原因ともいえます。 そこで本書では、元国税審判官や弁護士ら専門家4名による談論を皮切りに、制度解説、行政不服審査制度との比較、情報開示制度の活用法、そして貴重な審査請求の実例までを網羅。具体的かつ詳細な事案紹介など、他書に例を見ない実務家・納税者・研究者必携の内容となっています。
審査請求を「遠いもの」と感じている方にこそ手に取ってほしい、実践的かつ洞察に満ちた解説書です。
* 第5部の各種資料、第6部の解説は当社HPよりダウンロード可能です。詳しくは書籍前付に記載されている情報をご覧ください。
【目次】
はじめに
第1部 国税審査請求等に関する著者談論
第2部 国税不服審査制度の解説
序 章 国税不服申立制度の概要
1 審査請求とは
2 訴訟の提起
3 審査請求をすることができる期間
4 審査請求書等の提出先
第1章 国税不服審判所の概要
1 国税不服審判所とは
2 審判所の組織
3 審判所の職員
4 審査請求の状況
第2章 請求人における審査請求の解説
1 不服申立ての対象等
2 不服申立期間
3 審査請求と再調査の請求との関係
4 審査請求書の作成と提出
5 代理人と総代
6 審理関係人
7 請求人の地位の承継
8 審理手続の概要と形式審査
9 実質審理の概要と裁決
第3部 行政不服審査制度との比較による国税不服審査制度の解説
第4部 行政文書・保有個人情報の開示請求制度の解説
1 はじめに
2 情報開示請求制度
3 保有個人情報の情報開示
4 国税庁に関する情報開示請求
5 国税不服審判所に関する情報開示請求
第5部 国税審査請求の実例
第1章 概要等
第2章 審査請求の検討から裁決書の受領までの一連の流れ
第3章 審査請求の過程
第1節 審査請求の検討
第2節 消費税等の無申告加算税の取消しに係る行政文書の開示請求
第3節 審査請求書の作成・提出
1 審査請求の準備
2 請求の理由の構成の検討
3 審査請求書
第4節 青色申告の承認の取消処理等の手続を定めた行政文書の開示請求
第5節 原処分庁の答弁書の受領
第6節 請求人面談
第7節 当該法人と子会社3社の審理手続の併合
第8節 請求人の反論書の提出
第9節 原処分庁の意見書の受領
第10節 請求人の意見書の提出
第11節 口頭意見陳述
第12節 争点の確認表の受領
第4章 裁 決
第1節 裁決書の受領
第2節 裁決の検証
第6部 審査請求の審判所の処理と原処分庁の対応の解説
第1章 国税不服審判所における審査請求の処理の解説