出版社内容情報
全国の有機化学講義担当者へのアンケートによる意見をもとに構成された日本の大学のカリキュラム・教育事情に配慮し、学習しやすい現代の有機化学の教科書。有機化合物の成り立ちと有機化学反応を支配する電子の流れ、反応機構、反応の推進のしくみを理解することにより、興味をもって学ぶことができる。1~2年間の有機化学コースに対応できるようにコンパクトにまとめながら、数多くのコラムや図・反応式と、例題を使って理解を深めるように工夫している。また、多くの演習問題を収載。ホームページ”有機化学 Plus on Web” では、反応例やより詳しい解説を加えて教科書を補完するとともに、演習問題や三次元分子モデルで学習できるように配慮。改訂3版では、読者・教科書採用頂いた先生がたからのご要望や改善点を反映。本書の演習問題の解答と、本書に掲載しきれなかった演習問題と解答は、別売の“問題の解き方”で詳しく解説。
内容説明
これまで主流であった官能基別の教科書と異なり、有機反応を軸に、一貫した論理によるストーリー性をもった国際標準の教科書。生命のしくみと物質の世界を支配する有機化学を、興味をもって学ぶことができる。日本の大学のカリキュラムに即した、先生には教えやすく、学生には理解しやすい構成をめざした。有機化学反応のベースとなる電子の移動、反応機構、反応の推進力を理解できる。反応式・図をていねいな解説とともに、視覚的にわかりやすいように工夫。豊富な注、コラム、写真を掲載。例題、問題を数多く掲載。本書の問題解答や、本書に掲載しきれなかった演習問題と解答を、“問題の解き方”(別売)に掲載。
目次
序 有機化学:その歴史と領域
化学結合と分子の成り立ち
有機化合物:官能基と分子間相互作用
分子のかたちと混成軌道
立体配座と分子のひずみ
共役と電子の非局在化
酸と塩基
有機化学反応
カルボニル基への求核付加反応
カルボン酸誘導体の求核置換反応
カルボニル化合物のヒドリド還元とGrignard反応
立体化学:分子の左右性
ハロアルカンの求核置換反応
ハロアルカンの脱離反応
アルコール、エーテル、硫黄化合物とアミン
アルケンとアルキンへの付加反応
芳香族求電子置換反応
エノラートイオンとその反応
求電子性アルケンと芳香族化合物の求核反応
多環芳香族化合物と芳香族ヘテロ環化合物
ラジカル反応
転位反応
有機合成
生体物質の化学
著者等紹介
奥山格[オクヤマタダシ]
1968年京都大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)。現在、兵庫県立大学名誉教授。専門、物理有機化学・ヘテロ原子化学
石井昭彦[イシイアキヒコ]
1987年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)。現在、埼玉大学大学院理工学研究科教授。専門、有機典型元素化学
箕浦真生[ミノウラマオ]
1995年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(博士(理学))。現在、立教大学理学部教授。専門、有機元素化学・物理有機化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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