出版社内容情報
冷たい雪や氷の世界にも,実は多様な生物が生きる知られざる生態系があった.極地や高山を中心に地球の陸地の約22%を覆う積雪や氷河は,低温・不毛の極限環境である.そのような雪氷の世界で,彼らはなぜ生きていけるのか,そして,どのように生活しているのだろうか.日本の雪の上で暮らす小さな虫の研究から始まった「雪氷生態学」は,ヒマラヤでの氷河生態系の発見をへて,雪氷生態系が地球規模の環境変動におよぼす影響の研究や,過去の気候変動や生命進化の研究,さらに地球外生命の生息環境としての可能性の研究にまで広がった.本書では新しい学問分野である「雪氷生態学」というトピックを,まさに身近な雪の上から宇宙へ,その発展を追うような構成で追いかけていく.
内容説明
冷たい雪や氷の世界にも、実は多様な生物が生きる知られざる生態系があった。極地や高山を中心に地球の陸地の約22%を覆う積雪や氷河は、低温・不毛の極限環境である。そのような雪氷の世界で、彼らはなぜ生きていけるのか、そして、どのように生活しているのだろうか。日本の雪の上で暮らす小さな虫の研究から始まった「雪氷生態学」は、ヒマラヤでの氷河生態系の発見をへて、雪氷生態系が地球規模の環境変動におよぼす影響の研究や、過去の気候変動や生命進化の研究、さらに地球外生命の生息環境としての可能性の研究にまで広がった。本書では新しい学問分野である「雪氷生態学」というトピックを、まさに身近な雪の上から宇宙へ、その発展を追うような構成で追いかけていく。
目次
第1章 雪氷生物研究の始まり―ユキムシから氷河生態系へ
第2章 日本のユキムシと雪氷生物
第3章 ヒマラヤの氷河昆虫と氷河生態系の発見
第4章 雪氷生物と氷河生態系
第5章 世界の雪氷生物と氷河生態系
第6章 雪氷生物と地球環境、地球外生命探査
著者等紹介
竹内望[タケウチノゾム]
千葉大学大学院理学研究院地球科学研究部門(理学部地球科学科)教授。1972年生まれ。専門は雪氷生物、雪氷学。東京工業大学博士(理学)。アラスカ大学国際北極圏研究センター研究員、総合地球環境科学研究所助教、千葉大学大学院自然科学研究科准教授を経て現職
植竹淳[ウエタケジュン]
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター准教授。1978年生まれ。専門は微生物生態学。東京工業大学博士(理学)。情報・システム研究機構新領域融合研究センター融合プロジェクト特任研究員、国立極地研究所国際北極環境研究センター特任研究員、コロラド州立大学大気科学部リサーチサイエンティストを経て現職
幸島司郎[コウシマシロウ]
京都大学野生動物研究センター特任教授、京都大学名誉教授。1955年生まれ。専門は雪氷生物学と生態学・動物行動学。京都大学理学博士。東京工業大学理学部助教授、同大学院生命理工学研究科准教授、京都大学野生動物研究センター教授、同センター長を歴任。1982年にヒマラヤへ行き、氷河の雪と氷の中だけにすむ虫やミジンコを世界で初めて発見(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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