出版社内容情報
ソフトウェア設計者は長い間,概念モデルやその重要性を論じてきたが,コンセプトがソフトウェアデザインの中心を占めたことはない.本書では、読者にとって身近なアプリを例に、どの段階においても良いソフトウェアデザインができるよう、デザインの品質向上に直接適用可能な技法を紹介。また開発者がより効果的に仕事に集中でき、ユーザがソフトウェアをより明瞭に理解しソフトウェアの潜在能力を最大限に活用できるようになるよう、ソフトウェアに対する新しい捉え方を提供。そして、サービス開発に携わる研究者や実務家のコミュニティに、ソフトウェアデザインが刺激的で実質的な学問であると納得させるよう、豊かな理論に基づく原則の存在を示す。
内容説明
ソフトウェア開発では、何(WHAT)を作るかと如何にして(HOW)作るかを分けて考える。ユーザが感じる利用時の品質は、WHATとして整理した機能・振舞いに依存する。だが、ソフトウェアに限らず人工物は、達成する目的(何故(WHY)を開発するのか)があって作られる。本書では、WHYを明確にすることが、利用時の品質の本質的な側面であるとし、WHATと同じ抽象レベルで整理した機能・振舞いをコンセプトと呼ぶ。コンセプトの目的を明らかにし、ブレなく一貫した思想の下にデザインすることで、ユーザ・開発者双方にわかりやすいソフトウェアシステムを得ることが可能になる、という考えの下、デザインの品質向上に直接適用可能な技法を紹介し、ソフトウェアに対する新しい捉え方を提供、ソフトウェアデザインにおける豊かな理論に基づく原則の存在を示す。ソフトウェア、デザイン、使いやすさに興味を持つすべての方にお薦めの書。
目次
第1部 動機(本書執筆の理由;コンセプトの発見;コンセプトの効果)
第2部 基礎(コンセプトの構造;コンセプトの目的;コンセプト合成 ほか)
第3部 原則(コンセプトの特異性;コンセプトの親しみやすさ;コンセプトの完全性 ほか)
リソース
著者等紹介
Jackson,Daniel[JACKSON,DANIEL] [Jackson,Daniel]
マサチューセッツ工科大学教授
中島震[ナカジマシン]
国立情報学研究所名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yujiro takeda
Jey.P.