出版社内容情報
量子化学計算プログラムの進歩は目覚ましく,いまや化学研究において不可欠なツールとなっている.一方,プログラムに実装されている内容は,量子化学の教科書で述べられる「解析的な定式化」とは大きく異なり,その理論的背景を理解するのは難しい.
本書は,量子化学計算プログラムで用いられている作業方程式(working equation)を実際に「手で解く」ことで,その理論的背景の理解を目指した書籍である.I巻では,基礎となる量子化学を復習したのち,Hartree-Fock 法を用いた数値計算について,多数の演習問題や「手で解く課題」とともに解説する.さらに巻末には,問題の詳解や,必要な数学をまとめた補遺を掲載.これらは読者の理解を大いに助けるであろう.
著者による長年の大学院教育の成果を凝縮した,渾身の一冊.
内容説明
本書は、量子化学計算プログラムで用いられている作業方程式(working equation)を実際に「手で解く」ことで、その理論的背景の理解を目指した書籍である。1巻では、基礎となる量子化学を復習したのち、Hartree‐Fock法を用いた数値計算について、多数の演習問題や「手で解く課題」とともに解説する。さらに巻末には、問題の詳解や、必要な数学をまとめた補遺を掲載。これらは読者の理解を大いに助けるであろう。
目次
1 基礎量子化学(Schr¨odinger方程式;量子力学の仮定 ほか)
2 基底関数と分子積分(Gauss基底;重なり積分、運動エネルギー積分 ほか)
3 Hartree‐Fock法の一般論(電子ハミルトニアン;Slater‐Condon則 ほか)
4 閉殻系のHartree‐Fock法(制限Hartree‐Fock法;Roothaan‐Hall方程式 ほか)
5 開殻系のHartree‐Fock法(非制限Hartree‐Fock法;Pople‐Nesbet方程式 ほか)
著者等紹介
中井浩巳[ナカイヒロミ]
早稲田大学先進理工学部化学・生命化学科教授。1965年奈良県生まれ。1989年京都大学工学部卒業、1992年京都大学大学院工学研究科博士課程修了(博士(工学)取得)。その後、京都大学助手(1992年)、早稲田大学理工学部専任講師(1996年)、助教授(1998年)、教授(2004年)を経て2006年より現職。2014年より英国王立化学会フェロー(FRSC)。専門は物理化学、理論化学、量子化学、電子状態理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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