出版社内容情報
フラットディスプレイパネルの主流となりつつある有機ELの、その研究開発の歴史を概観した一冊。
内容説明
有機ELは、いうなれば“ほたるのひかり”をスマートフォンに載せた夢の技術である。有機物を電気刺激で発光させるという、たぐいまれなエレクトロニクス技術は、世界のどこで、いつ、誰が、いかなる動機で、研究開発を行ったのか。その科学的・時代的意義はどこにあったのか。有機EL研究の第一人者による、その研究開発の約40年に亘る歴史の系統的なまとめ。
目次
第1部 原理の実証(有機EL研究の萌芽;有機EL研究の始まり:有機単結晶EL;薄膜を用いる有機EL)
第2部 実用化を視野にとらえる(積層薄膜系:コダックのブレイクスルー;積層薄膜系の進展;π共役ポリマーを用いたEL;低分子蒸着膜系と共役ポリマー系の融合と競合;発光効率の向上を目指した動き;実用化を意識した開発:新材料と信頼性)
著者等紹介
筒井哲夫[ツツイテツオ]
1969年九州大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了。同年、三菱油化株式会社(現三菱ケミカル株式会社)に入社。1971年九州大学助手、同助教授を経て1995年より教授を務め、機能材料科学の教育研究に従事。2008年より九州大学名誉教授。2005年には、日本における有機ELの産官学交流の場である有機EL討論会を立ち上げ、2006~2012年には(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業さきがけ「物質と光作用」研究総括を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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