出版社内容情報
日本は3兆円もの温暖化対策費を拠出しているが、CO2は毎年増加。この無駄なようにも思える現状への頂門の一針といえる一冊。
内容説明
パリ協定のもとで日本は、2030年までに約80兆円も使いながら、地球を0.001℃も冷やせないはず。それほど不合理な「温暖化対策」に、各省庁と大半のメディア、多くの有力研究者は、なぜ喝采を送りつづけるのだろうか?最新の科学情報を使い、40年足らずの狂乱史を解剖すると同時に、「温暖化」狂騒曲の不協和音が高まっていく暗がりの中、社会の健全化へと向かう道を照らし出す一冊。
目次
序章 東京都「LED電球」の茶番劇
1章 二酸化炭素―命の気体
2章 地球の気温―まだ闇の中
3章 地球の異変―誇大妄想
4章 温暖化対策―軽挙妄動
5章 再生可能エネルギー―一理百害
6章 学界と役所とメディア―自縄自縛
終章 環狂時代―善意の暴走
著者等紹介
渡辺正[ワタナベタダシ]
1948年鳥取県生まれ。1976年東京大学大学院博士課程修了、工学博士。東京大学名誉教授。東京理科大学教授。専攻分野:電気化学、生体機能化学、環境科学、科学教育など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
37
読友さん本。環境科学の専門家である著者が科学的なデータに基づいて「地球温暖化」を大騒ぎするような問題ではないと丁寧に解説しています。温暖化の原因とされるCO2も濃度を高めると植物の生育にはよいだけでなく、温度変化や日照不足にも耐えることが実験からわかっています。さらに温暖化対策や再生可能エネルギーの欺瞞にも言及していますが、米国バイデン政権や日本の環境大臣など脱炭素に舵を切っているため、今後巨額のムダ金が投入されることは間違いありません。まずは正しく知ることから始まります。多くの人にお勧めしたい本です。2021/09/12
香菜子(かなこ・Kanako)
24
「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ。渡辺 正先生の著書。パリ協定のもとで日本は2030年までに約80兆円も使いながら地球を冷やせない。不合理な温暖化対策。貴重な研究予算の無駄遣いをしている研究者たち。とても辛辣で手厳しいご意見。でもパリ協定がなかったら地球温暖化対策がなかったら地球温暖化はもっと速いペースで進んでいたかもしれません。地球温暖化が進むペースをおさえられただけでもパリ協定や地球温暖化対策の価値は無限大。そう考える人が増えることが地球温暖化を止めるための第一歩。2022/10/29
Kikuyo
19
正直なところ自分の中では、CO2による温暖化が決定事項となっていた。CO2濃度は確かに上昇しているが、 それがすべて人間活動によるものか残念だが私には 判別できない。だから「専門家」と呼ばれる人たちが誤ったメッセージを大々的に流せば戦略は成功し「誰かが大儲け」する。植物にとって恵をもたらす(間接的には人間にも恩恵がある)CO2をただワルモノにするよりもうまく使うというプラス面にも目を向けるべき。環境対策に消えていくお金をもっと有意義に使えばと思う。ツバルのことやシロクマのことには呆れた。 2021/12/25
もよ
15
「地球温暖化」に関し、科学的な様々な視点から反論した著書。一読の価値ありと思います。 光合成関係に研究で深くかかわった著者として、「二酸化炭素が増えて何が悪いの?」というのが一番の「肌感覚」なのだなぁと感じました。2018/08/23
双海(ふたみ)
14
地球温暖化の喧伝が単なる金儲け(ビジネス)でしかない、という話は時折耳にしていたけれど、これほどとは。新興宗教のような感じ。2018/08/14