内容説明
私たちの身のまわりの現象はすべて流体力学だ、といっても過言ではありません。なま玉子の中から、野球の変化球、乗りものの速さ、雲の動き、雨粒の波紋、海流などなど…。先駆者によって、流体の運動方程式がほぼ確立され、「後は解くだけ」といわれながら、この運動方程式がなかなか解けず、流体のふるまいは知れば知るほど複雑でおもしろいのです。本書ではさまざまな現象をとり上げて流れの“からくり”を少しずつ解き明かします。身近な例で、流体力学の基本的考え方や解析手法がわかる一冊です。
目次
流れを表す
渦は長生き
浴槽に水を張る
カルマンの渦
ゆで玉子となま玉子
どっちへ曲がる
台風は左巻き
スピンダウン
形を変えない波
船がつくる波
パターンが変わる
乱れに隠された構造
著者等紹介
木田重雄[キダシゲオ]
理学博士。1974年京都大学大学院博士課程修了、同大学数理解析研究所助教授、核融合科学研究所教授、京都大学大学院工学研究科教授、同志社大学理工学部教授などを歴任。おもな研究分野は乱流(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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