内容説明
原子の構造、性質、原子核そして放射線の正体は何か、の不思議を求めて偉大な科学者たちが研究を積み重ねて、原子核物理の学問が成り立ってきました。原子核物理学の分野でも発展系の素粒子物理学の分野でも、日本人の物理学者たちも大いに活躍しています。本書は、科学者たちの深い考えをたどりながら、原子核物理学の奥深さを感じられるとともに、理解を深めることができます。また、宇宙の成り立ちを解く鍵の一つとして、新しい元素探求の原理として、いまでは欠かせない医学、原子力分野への応用原理として、この分野を理解することができます。小さい核が世界を動かしているのです。
目次
1 大聖堂のハエ
2 原子核の核錬金術
3 巨大な力
4 奇数、偶数、殻
5 原子核の形成と破壊
6 周期表を超えて
7 エキゾチック原子核
8 原子核物理学の応用
著者等紹介
クローズ,フランク[クローズ,フランク] [Close,Frank]
オックスフォード大学理論物理学名誉教授、オックスフォード大学エセクターカレッジ物理学フェロー
名越智恵子[ナゴシチエコ]
元・東京大学原子核研究所。理学博士。昌平黌東日本国際大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まえぞう
2
久しぶりのサイエンスパレットです。原子核物理の話しは、量子論や素粒子物理学と比べると理解しやすいですが、なんか、少し体系性に欠けるというか、・・・。偉そうなことを言いました。2017/05/06
Chris Kuro
1
図書館で借りたが、熟読ができなかった。 それくらい放射線物質に関する話は奥が深い。 入門や初心者にも勧められる分かりやすく、面白い一冊。2022/08/02
み
1
エキゾチック核のあたりが面白かった
_rhodium_
1
最初は「知ってる知ってる」からだったはずなのに、最後は「わけがわからん」ってなった。決して著者が悪いわけでなく、この分野自体がそうなってしまうほど煩雑なのだろう。裏を返せばそれだけの広範な内容を取り扱ってくださっているという意味では高評価を与えるに値する。2017/08/17