出版社内容情報
これまでの英文特許明細書は直訳的で難解とされていたが、それをいかにやさしく読めるものにするかのテクニックを紹介。
内容説明
日本語の特許文書は、内容が複雑であり、1文が長く、かつ冗長性が高い傾向があります。そのような特徴をもつ日本語の文書を翻訳して、英文特許明細書を作成する際に問題となるのが、日本語と逐一対応させた直訳による読みづらさと、意図した内容がうまく伝わらないということです。そこで本書は、「テクニカルライティングの3つのC」、つまり“Correct(正確)、Clear(明確)、Concise(簡潔)”に書くことで、意図する権利範囲を適切に表現し、かつ読みやすい英文特許明細書にするためのテクニックを紹介しています。米国をはじめとする外国出願用の特許明細書の作成者・日英翻訳者におすすめの一冊です。
目次
第1章 3Cとは
第2章 3Cの実践テクニック
第3章 翻訳実務1『タイトル』『背景技術』『図面の説明』『実施の形態』
第4章 翻訳実務2『クレーム』『アブストラクト』『サマリー』
第5章 クレーム英訳の練習帳
第6章 特許翻訳者の歩む道―品質向上を目指して
著者等紹介
中山裕木子[ナカヤマユキコ]
3C(正確・明確・簡潔)特許翻訳者。公益社団法人日本工業英語協会専任講師。株式会社ユー・イングリッシュ代表取締役。高品質の翻訳サービスと技術英語指導サービスの提供により、日本企業による技術文書の品質向上に尽力する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobu A
6
数週間前に読んだ倉増一著「特許翻訳の基礎と応用」も良かったが、更に包括的に特許翻訳を扱った1冊。名称通り特許明細書を書くために、必要な要点を網羅した教本。前著と同じく3Cを基本軸に難解な特許英語を「正しく権利範囲を伝える英語」へ変えるアプローチを解説。所々難解な箇所は別にして、realize等の訳出しづらい単語を使った例文や簡潔に書く好例が豊富。一般的な英語を書く上での汎用性もあり、ライティングそのものの勉強にもなる。言うは易しだが、正確・明確・簡潔に書くというのはあらゆる場面で大切なこと。斜め読み読了。2020/02/21