出版社内容情報
化学はいつどんなふうに生まれ、何を追い求めてきたのか?化学者は何を目指し、何ができるのか?人々の暮らしとからませながら詳説。
内容説明
身のまわりから化学製品を消し去れば、石器時代の暮らしに戻ってしまう…と原著者アトキンスは言います。どういう意味なのでしょう?その答えを探す旅、化学の素顔をつかむ旅に読者を誘うのが本書です。化学はいつどんなふうに生まれ、何を追い求めてきたのか?化学者はどうやって新しいものを生み出し、その作品はどう社会に役立っているのか?化学者はこれから何を目指し、何ができるのか?…といったことを、暮らしとからませながらお伝えします。
目次
1 化学の起源・対象・成り立ち
2 化学原理1―原子と分子
3 化学の原理2―エネルギーとエントロピー
4 化学反応
5 化学の道具
6 化学の恵み
7 化学の未来
著者等紹介
アトキンス,ピーター[アトキンス,ピーター] [Atkins,Peter]
1940年英国生まれ。レスター大学で博士号(化学)を取得。1965年からオックスフォード大学リンカーン・カレッジに勤務(2007年退職)
渡辺正[ワタナベタダシ]
1948年鳥取県生まれ。東京理科大学教授(東京大学名誉教授)。工博。専攻は電気化学、環境科学、科学教育など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
19
化学がもたらす環境汚染への嫌悪、心配というのはよくあるものだが、安全で清潔な衣食住に医療、農業も含めて現代文明の基盤は化学が支え、美しき自然の根本的な仕組み自体も化学が解明している。知らず嫌いを直すため化学への旅に誘い、そのコアな発想を教えてくれるコンパクトな良書。文章だけで原子の世界から技術的応用まで語っているためかなり割りきった説明だが、著者が啓蒙者として深く広い見識を持っているため、随所に参考になる記述がある。水素水なんて詐欺に騙されないためにも、最低限の化学知識は必須なためこういう本はとても助かる2016/06/07
ゲオルギオ・ハーン
14
化学の教科書をたくさん書かれている著者の手による化学の紹介本といった内容。化学に対する苦手意識をなくして、化学の研究とはどういったものか丁寧かつ簡潔に書いていてとても読みやすい(訳者が著者の本の翻訳にとても慣れているおかげもある)。これまで読んできた化学の内容の簡単なおさらいができた他、研究に使われている設備や道具の説明もあったので新しく知ったこともあったので化学初心者の私としては満足な一冊だった。2020/10/18
サンセット
2
アトキンス物理化学で有名な著者の本。数式や化学式が無いのが長所かつ短所だけど得るものはあった。まず化学の重要性を書いてるけど、確かに今辺りにあるものを見ても化学製品だらけ。化学は伝統的に物理化学(主に理論を扱う物理化学)、有機化学(炭素化合物を調べる)、無機化学(炭素以外の元素を調べる)がある。手法で分ければ、分析化学(法化学)、生化学(分子生物学、薬化学)、工業化学(グリーンケミストリー)などがある。また物理学から量子力学(ミクロ世界を掴む)、熱力学(マクロなエネルギーの性質を掴む)の影響を受けている。2014/06/09
Steppenwolf
2
大胆に割り切った説明がなされていて分かったような気になる化学の入門書である。訳者の後書きにあるように時には関係分野のベテランにもためになるような内容を含んでいる。2014/05/21
ゆーま
1
この本を読んで化学の根本を知ることが出来ました。 今後私は学校で化学を習います。だからそのような時に再読をしたいと思いました。 学生の方はぜひ読んでみるといいと思います!2021/01/24