出版社内容情報
新概念を形成する過程を読み解き、効果的に科学を教えるための働きかけや授業形態、試験の実施法、環境整備等を具体例から丁寧に解説
目次
第1章 導入と動機づけ
第2章 認知科学の原理から導かれる授業へのガイドライン
第3章 物理授業には教える内容以上のものがある:隠れたカリキュラム
第4章 学習評価の方法とその高度化:宿題と試験
第5章 われわれの授業を評価する:調査
第6章 教育指導への示唆:いくつかの効果的な教授法
第7章 講義を基本とする方法
第8章 演習と学生実験を基礎とした方法
第9章 ワークショップ方式とスタジオ方式
第10章 物理スイートを使う
著者等紹介
レディッシュ,エドワード・F.[レディッシュ,エドワードF.][Redish,Edward F.]
メリーランド大学物理学科教授。Ph.D.MITで学位取得後、25年にわたり原子核理論物理学の研究と教育の業績を蓄積した。1991年からは物理教育研究に専念、メリーランド大学に世界をリードする物理教育研究グループを組織している。1998年米国物理教員協会ミリカン賞、2012年ICPE(国際物理教育コミッション)メダルなど受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アリョーシャ
2
かなり面白かった。大学の研究室の教授に、「アメリカには、物理学会で『教育』をあつかうセクションがある」とか何とかいう話を聞いていた。認知科学の知見を取り入れながら、さまざまな実験的授業を通して見出された手法が紹介されている。また、研究成果ではないが、著者(レディッシュ教授)の個人的な経験にもとづエピソードや「戒律」は、期待以上に響いた。物理の内容そのものではなく、物理の学習を通して身につけて欲しい「隠れたカリキュラム」の話も、同意できるものであった。2019/06/25
ogurayuiself
0
幾つかの非自明な例、磁場と電場の混同や、電球と電池を一本の電線で結ぶ問題などを通した調査結果は興味深い。例に登場する学生は、MITといった一般的に優秀と考えられる大学に所属しているが、それでもなお力学の概念を誤って習得していた事例は示唆に富んでおり、物理の理解とは、という根源的な問いに改めて気付かさせて頂いた。物理を教える側だけでなく、学ぶ身としても得られることの多い本であった。問題点として、翻訳上の問題か幾つかの仮想学者との議論で論理展開に難があると感じた。また文章のミスが散見されるのも頂けない。2017/06/04
Nagashima Hiroshi
0
やっと読み終わった。一言でまとめると、「生徒の思考をどうやって導くか」ってこと。大事なことだけど、実践するの難しいだろうなぁ。でも、ちょっとがんばってみたい。2014/10/03
すぐる
0
◎:FDやアクションラーニングを学んだ人が、より実践を知りたい、伝統的科目での実践例を知りたいと思った時に読むと良い本です。物理の授業を例にアクションラーニングの様々な例が掲載されています2013/12/06
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