海から生まれた毒と薬

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  • サイズ A5判/ページ数 134p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784621085400
  • NDC分類 481.72
  • Cコード C3040

出版社内容情報

海洋生物に焦点をあてて、食中毒を起こすさまざまな毒、刺されて被害を受ける毒などを、さまざまなエピソードとともに解説。

内容説明

海洋生物のもつ毒には、食中毒をもたらすもの、刺されて痛い目に遭わせたり、場合によっては死に至らしめるもの、腐敗によって生じるものなどがあるが、特異で、強力な毒が多い。一方、生化学や生理学、薬理学の研究試薬として重要なものも多い。本書は、「海」をキーワードに海洋生物活性物質を取り上げて解説。

目次

毒のしくみと薬のしくみ
多くの海産毒の元は藻
赤潮はどうして起きるか
フグ毒と海蛇毒作用の比較
魚の刺毒
刺されると痛いクラゲやイソギンチャク
魚の腐敗とアレルギー症
海産毒からの薬―その原理
駆虫薬海人草と興奮毒性物質
ナマコからの水虫薬
海綿由来の得意なヌクレオシドと抗ウイルス薬
カリブ海産ホヤからの抗がん剤
日本産海綿から生まれた抗がん剤
魚油からの抗動脈硬化症・高脂血症薬
海産健康食品
付録 スパイ戦や生物兵器に使われる海産毒

著者等紹介

トゥー,アンソニー[トゥー,アンソニー][Tu,Anthony T.]
杜祖健。国立台湾大学理学院化学系卒業。スタンフォード大学博士(Ph.D)。エール大学博士研究員、ユタ州立大学教授、コロラド州立大学准教授、同教授を経て、1998年よりコロラド州立大学同名誉教授、2010年より順天堂大学客員教授。専門は蛇毒の毒素の化学構造と生物活性の相互関係、ラマン分光学の生体物質への応用

比嘉辰雄[ヒガタツオ]
横浜国立大学工学部応用化学科卒業。オハイオ州立大学大学院博士課程修了(有機化学専攻、Ph.D)。ハワイ大学化学科博士研究員、琉球大学理工学部助教授、同理学部教授を経て、2005年より琉球大学名誉教授。専門は海洋天然物化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エヌ氏の部屋でノックの音が・・・

8
図書館本であった。化学式が多(それはわからいのでとばしたが)い。。。TTXはナトリウムチャネルを閉鎖するらしいのでシャブの逆の作用を起こすのかと思った。(違うかもしれないけど)。。。マクリの話題もあった。私しは飲んだことは無い。話は聞いたことがあるが、それが海草由来の薬であったことに驚いた。しかも1000年以上に使われてきて未だ販売もされているそうだ。2018/05/13

ロッシ

3
青カビから抽出できるペニシリンをつかって、感染症を防ぐことができるのは、仁を観て知りました。ペニシリンは、細菌の細胞壁を破壊するそうなのですが、青カビも、細菌なのに、そんなものを細胞内に持っていて大丈夫なのかなと。2012/08/06

くんまー

2
初歩的な化学の知識があれば読みこなせる本。フグ毒について、最近流行りのDHAについて詳しく書かれており、なるほどそうだったのかと思わせる本。2012/05/20

ななみ

1
すべての生物の源でありながら、未だに人類の前にその全貌を現していない「海」。本書はその海から得られる多様な化学物質を薬、または毒として活かそうという研究を紹介した本。海産の毒というとフグ毒がよく知られていますが、他にも不思議で強烈な毒がたくさん。これらの毒の作用を研究することで、新たな薬が生まれるだけでなく生命の謎が解き明かされていくというのが大変面白い。2012/09/18

サモエド

0
おもしれー2025/01/14

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