内容説明
近代建築の巨匠ル・コルビュジエ。彼は多くの建築作品をつくり上げる一方で、平面図・立面図・断面図はもちろん、デザインスケッチや軸測図、旅行スケッチにいたるまで、膨大な数の建築図を遺してきた。そこで本書は、彼が描いた建築図を紹介しながら、そこに込められた建築に対する強い意志を解き明かそうとするとともに、ル・コルビュジエを通じて「近代建築」の背後にある「近代」を理解することを試みている。
目次
序章 ル・コルビュジエの建築図における空間と時間
第1章 「あるもの」の表現―立面図における形と実体の相克
第2章 「見るもの」の表現―デザインスケッチの遠近法における主観と客観
第3章 「あるもの」と「見るもの」の融合―軸測図に見る奥行きの主観と客観
第4章 反復される過去―ル・コルビュジエの旅行スケッチ
第5章 未来への神託―二つのイメージの相克
第6章 更新される現在―平面図・立面図・断面図におけるトラセ・レギュラトゥールの使用
第7章 自立するイメージ―印刷メディアにおける空間と時間
著者等紹介
加藤道夫[カトウミチオ]
1954年生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。現在、同大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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