内容説明
ドイツの気候変動審議会が報告した「2100年の世界エネルギービジョン」によれば、2100年には、世界のエネルギーの約7割が、太陽電池を用いた太陽光発電を含む太陽発電で賄われるだろうと予想されている。一方、こうした大きな期待や将来の人類文明の持続的発展への貢献のためには、太陽電池のさらなる高性能化、低コスト化、長寿命化、応用技術などに関する研究開発を含め様々な努力が必要なことは言うまでもない。本書では、重要度が一層増してくる太陽電池について、その基礎から先端応用にいたるまでの全体像について懇切丁寧に解説する。この分野をリードする研究者による待望のテキスト。
目次
太陽電池と太陽光
半導体の基礎特性
デバイス物理の基礎
p‐n接合ダイオード
変換効率の限界と損失
結晶シリコン太陽電池
薄膜シリコン太陽電池
2‐6族およびカルコパイライト化合物太陽電池
高効率3‐5族太陽電池の基礎
3‐5族多接合および集光型太陽電池〔ほか〕
著者等紹介
山口真史[ヤマグチマサフミ]
豊田工業大学大学院工学研究科主担当教授。東京大学客員教授。工学博士。国際太陽エネルギー学会太陽電池部門長。科学技術振興機構(JST)「太陽光利用によるクリーンエネルギー生成」研究総括。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「高性能次世代太陽光発電技術開発」プロジェクトリーダー。高効率太陽電池の研究等で実績。Becquerel Prize、William Cherry Award等受賞。専門は光電デバイス
グリーン,M.A.[グリーン,M.A.][Green,Martin A.]
オーストラリア・ニューサウスウエールズ大学太陽光発電・再生可能エネルギー学科教授。Ph.D.。ARC太陽光発電研究拠点センター代表研究所長。世界最高効率結晶Si太陽電池の開発、第3世代太陽電池の提案等の実績。Right Livelihood Award(Alternative Nobel Prize)等数々の賞を受賞。専門はマイクロエレクトロニクスおよび太陽電池等半導体工学
大下祥雄[オオシタヨシオ]
豊田工業大学大学院工学研究科准教授。名古屋大学大学院工学研究科修了。工学博士。専門は太陽電池の材料工学。日本電気(株)基礎研究所、日本電気(株)マイクロエレクトロニクス研究所、日本電気(株)シリコンシステム研究所を経て現職
小島信晃[コジマノブアキ]
豊田工業大学大学院工学研究科助教。東京工業大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。専門は太陽電池新材料・結晶成長・半導体物性(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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