内容説明
日ごと、星はめぐり、月は満ち欠けをくり返します。天文学は、空を眺めてその変化を季節の移り変わりと結びつけることから始まり、私たちの生活と密接にかかわりあいながら発展してきました。本書では、天文学のむずかしい話は横に置き、その周辺の身近な話題を取り上げ、やさしくていねいに解説します。星座たちは日ごと月ごとどのように変化していくのか、月がどれほどわれわれの生活とかかわってきたか、暦はどのように成り立って、時や季節を表してきたのか、…などなど、わかりやすく楽しい話題が満載です。
目次
1 暦(時、天体のみかけの運動;ユリウス暦とグレゴリオ暦 ほか)
2 月(月の満ち欠け;日本の旧暦・二十四節気と閏月 ほか)
3 空(空の色(レーリー散乱)
フェーン現象 ほか)
附録(和算;『荘子』、その他)
著者等紹介
米山忠興[ヨネヤマタダオキ]
1944年山梨県生まれ。1967年東京大学理学部物理学科(天文学専攻)卒業。1973年東京大学大学院博士課程修了(理学博士)。東洋大学教授(天文学・自然科学概論などを担当)。研究テーマは銀河の進化と球状星団の起源、和算と算額(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
霹靂火 雷公
1
著者が前置きするように、章立ては暦・月・空となっていますが、これらは概論のみです。(五行説に至っては、「えと」を「兄と『弟』」とするなど一般人の雑学程度)附録が著者にとってのメインらしいのですが、和算の本ではないから詳しい計算過程が紹介されず、『荘子』の解説書でもないので不気味な横書きの訓読文を交えながら著者の感慨を述べるという中途半端な一冊。解りやすさを追求して伝えたいことをふんだんに盛り込んだ結果、残念な仕上がりになったような印象です。2014/07/26
Makoto Ohnohara
1
天文学と暦と文学とを合わせた身近なトピックが非常に面白い。理系でなくても古人の精緻な天文学に感動すること必至と思われる。2012/04/05