内容説明
本書では、有機・高分子・生化学の実験技術のうち基礎的なものを選んで解説する。1章では有機化学実験に用いる器具と実験の基本操作について解説し、有機化学の中でも特に重要と考えられるアルドール反応やWittig反応、Diels‐Alder反応などの実験例を挙げた。2章では、1章に挙げた実験例の解説の中では充分に説明できなかった実験に付随する基本操作について捕捉した。3章では有機反応で得られた生成物の同定法として最も重要で最も有効な手段である核磁気共鳴スペクトルについて少し詳しく、最新の手法も含めて解説した。第4章では高分子実験を取りあげた。モノマーの精製から始まって、開始剤の種類、さらに実際のいくつかの重合法、そして生成した高分子の物性の評価について基本的な解説をした。第5章では生化学実験について解説している。
目次
1 有機化学実験(有機化学実験器具とその取扱い方;有機化学実験基本操作 ほか)
2 実験例に付随する基本操作(ガスクロマトグラフィー;分液 ほか)
3 有機化合物の同定法―核磁気共鳴スペクトルの利用(核磁気共鳴現象とは何か;化学シフトとは何か ほか)
4 高分子実験(市販ポリマーの精製;重合反応の種類とモノマーの選択 ほか)
5 生化学実験(生体触媒の入手・反応操作;還元反応 ほか)