内容説明
古来の神々とキリスト教を融合させたロシアの人々は、そこからさまざまな伝説や民話を生み出した。日本人の感性に近く、なぜか郷愁を抱かせるロシアの神話を紹介する。
目次
異教の神々
四大元素―水、火、地、気
場所に宿るデーモンと霊
死者とあの世
魔術師
ドラゴンとバーバ・ヤガー
著者等紹介
斎藤静代[サイトウシズヨ]
東京外国語大学英米語学科卒業
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感想・レビュー
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メカメカ
1
ロシアの神話・民話についてをイギリスの学者が記した本。 キリスト教(東方正教)が伝来する前とその後にどういった神などがいたかを書いています。とは言え、キリスト教伝来前の神話はほとんど残っていないようですね。一部が精霊みたいな伝承の中に残っているようです。 キリスト教の世界って古い神を悪魔とかにしたりして取り込んでいるケースがみられるけど、ロシアではキリスト教と直接関係ないかのような民話の形でアミニズム的な伝承を残しているのが面白い。ヨーロッパの中心から距離的に遠いからなのか。2017/09/13
戦狐
1
キリスト教と土着宗教の二重信仰、魔法、ドラゴン、バーバヤガー、デーモン、悪魔など様々なテーマを広く浅く紹介しておりスラヴの伝承に興味のある人には入門書としてうってつけ2015/08/27
しいかあ
1
神話というよりも民話に近い内容。サガのようなまとまった文献がない地域の神話や伝説はこういう形にならざるをえないのだろう。新書と同じくらいの分量なのですぐ読めてしまうけれども、神話の具体的な内容について知りたい場合には不向きかも。ロシア人の世界観をおおまかに知るには便利。2014/01/30
かなた
0
ベールイ・スヴェート/白き自由な世界2013/02/22
宵子
0
ロシア(東スラヴ)の神話について紹介したもの。 ちなみにスラヴの神話はギリシャ神話や古事記(神話なのかな?)のように、そのものが文章で残っていないので、聖書外伝や福音書、民話などに残っている要素を断片的に集めたものが主である。 しかし、しばしばスラヴ神話はイラン語系の要素(太陽神のホルス、など。ちなみにオセチア語で太陽は「ホール」)が見られるっていうけど、具体的に示したものを見たことがない…。2012/10/26