内容説明
ときに波乱に弄ばれながらもそれを乗り越えてきた西ドイツおよび統一ドイツの指導者たち―彼らの生きざまを通して浮かび上がってくるドイツ戦後政治の素顔とは…。
目次
七十三歳の新首相―したたかな政治力
西側指向外交の確立―ドゴールとの出会い
新たな針路を求めて―エアハルトとキージンガーの時代
亡命者から首相へ―社民・自民連立内閣1
ソ連、東欧との和解―社民・自民連立内閣2
過激派に悩まされる―ヘルムート・シュミットの時代
コール首相とドイツ統一(欧州統合と並行して;苦難の東独再建)
シュレーダーの「新しい中道」―新時代の社会民主主義
著者等紹介
小林正文[コバヤシマサフミ]
1929年生れ。早稲田大学文学部卒業。読売新聞社入社、外報部勤務。二度のボン特派員、ニューヨーク特派員、調査研究本部主任研究員を経て退社。92年から東洋女子短期大学教授、現在同大学非常勤講師
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感想・レビュー
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ジュンジュン
9
終戦後のアデナウアーから2000年当時のシュレーダーまで、歴代首相で振り返る戦後ドイツ史。占領、東西分裂、冷戦、そして再統一、埋まらぬ東西の溝…ドイツ20世紀の後半も、前半に勝るとも劣らないドラマティックな展開。分裂の始めと終わり(アデナウアーとコール)だけじゃなく、その間も知れるのはうれしい。首相権限を強化した体制(首相デモクラシーという)のおかげで、長期政権が多く、それぞれの特徴が捉えやすい。2021/01/09
讃壽鐵朗
3
新聞記者による分かりやすい記述2019/12/20
Sakana
3
第二次世界大戦以降のドイツを時の指導者を追いながら、社会の動きを2000年のシュレーダー政権の頃まで復習できる一冊。さらっと読めるので、入門書としてはおすすめ。でも、どうしても情報量が少なすぎるし、上からの記述に偏りがちでもあるので、これだけで満足してしまうのは危険。2015/12/28